◆上空から見る一大航空基地
本日は岩国日米フレンドシップデイが行われる予定でしたが、非常に残念なことですけれども、米緊縮財政強制歳出削減措置により中止となったのは御承知の通り。
そこで今回は、上空からの俯瞰風景で岩国航空基地を紹介しましょう。神戸空港から長崎空港へ向かう旅客機から撮影したもので、この航路は神戸市内や大村航空基地は離着陸安全措置によりデジタルカメラを含めた電子機器が使用できませんが、岩国基地や姫路城、瀬戸大橋に広島市街地、呉基地などがみえます。写真の海岸道路がフレンドシップデイの日にはほぼ全て渋滞で埋まってしまう。
山陽本線岩国駅と岩国航空基地の位置関係はこのようになっています。写真上部中央の多数の線路とホームに跨線橋が見えるのが岩国駅、ここから岩国航空基地まで、フレンドシップデイ当日は多数のシャトルバスが運行されますが、こうした位置関係ですので、徒歩で行くことも出来る。
岩国基地は1938年に海軍岩国飛行場として創設され、終戦後はイギリス空軍が占領、1952年の主権回復とともにアメリカ空軍へ移管、1954年からアメリカ海軍の運用が開始され、空母航空団の駐留が始まります。1957年に日米共用基地となり、1967年に海上自衛隊が運用を開始、1971年には海兵隊第一海兵航空団がヴェトナムのダナン基地より転進し、現在の姿となりました。
海上自衛隊区画、第31航空群が展開し、第71航空隊の救難飛行艇US-1AとUS-2の姿が見え、その隣には第81航空隊のEP-3かOP-3,第91航空隊のUP-3Dらしき白い航空機が並んでいます。このほか、掃海ヘリコプター部隊として航空集団直轄の第111航空隊隷下のMH-53EやMCH-101が配置され、砕氷艦しらせ艦載機のCH-101もここに配備されています。
海上自衛隊区画を含めた新級滑走路、右側の日本が新滑走路で、左側の取り壊し中の滑走路が旧滑走路です。岩国航空基地へは厚木航空基地より第五空母航空団の移転が計画されていますが、旧滑走路跡地に格納庫などが建設されるのでしょう。新滑走路への移転に伴い、岩国日米フレンドシップデイでは一般開放区画から離着陸が見えなくなってしまった、とも聞きます。
アメリカ海兵隊第1海兵航空団第12海兵航空群の区画、F/A-18とAV-8等が配備されています。第1海兵航空団のヘリコプター部隊は第36海兵航空群で、こちらは普天間航空基地へ展開しています。広大なエプロン地区にはF/A-18Cと思われる多数の航空機が見えますが、ここがフレンドシップデイでは一般開放される区画ですね。
岩国錦帯橋空港、一機分程度の非常に狭い着陸スポットと空港ターミナルビル、滑走路までの誘導路が配置されています。米空軍三沢基地にもこうしたかたちで三沢空港が整備されており、岩国錦帯橋空港は米軍基地内空港として三沢に続く二例目、航空航路は全日空の羽田岩国便のみで、運賃30000円程度で毎日四往復が運行中、とのこと。
空港までゃ岩国駅からシャトルバスも運行されています。参考までに岩国錦帯橋空港と第一海兵航空団の施設位置関係はこうした形となっているのですが、空港からは米軍施設は見えない配置であり、空港施設から滑走路まで長い誘導路を進みますが、離着陸態勢に当たる誘導路上の移動中では撮影することが出来ません。
岩国航空基地の全景、岩国航空基地の日米フレンドシップデイは航空自衛隊最大の航空祭である入間基地航空祭よりも来場者が多く、来場者数では日本最大の航空祭となっています。本年は財政上の致し方ない理由により中止となってしまいましたが、来年度の再開を期待したいですね。また、規模は小さいですが、九月に海上自衛隊岩国航空基地祭が行われます。
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