北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

今津駐屯地創設63周年記念行事【2015-11-22】 PowershotG-16/FUJIFILM X-20撮影速報

2015-11-23 23:19:27 | 陸上自衛隊 駐屯地祭
■今津駐屯地祭二〇一五
三連休の中日、昨日日曜日に滋賀県の湖北、今津駐屯地へ行ってまいりました。

今津駐屯地創設63周年記念行事、中部方面隊管内では最大の戦車部隊行事で、京都駅から湖西線乗り入れ新快速ですぐ、という好立地ながら、饗庭野演習場に面する良好な訓練環境と厳しい湖北の気象に磨かれ、精強な戦車部隊が練成されている駐屯地で、当方にとってもいろいろと思い出深い駐屯地と演習場です。

さて、今津駐屯地には、第3戦車大隊、第10戦車大隊、中部方面移動監視隊、中部方面無人偵察機隊、が駐屯していますが、当方が初めて足を運んだ当時は第3特科連隊第5大隊が駐屯、しかし、第3師団改編と共に特科連隊が特科隊へ縮小され廃止、代わって中部方面情報隊が創設され入れ替わりに移動監視隊と無人偵察機隊が創設されました。

戦車中隊数も、初めて足を運んだ当時は、第3戦車大隊が3個中隊編成44両、第10戦車大隊が4個中隊編成58両、と今日的に視れば大きな戦車部隊駐屯地でしたが、第3師団改編と第10師団改編がこの10年間で続けて行われ、双方とも2個中隊編成、また、中隊本部車両と大隊本部車両が戦車から一部軽装甲装甲車に置き換わり各大隊とも30両以下となっています。

この今津駐屯地祭ですが、Weblog北大路機関を永らく閲覧していただいている方ともお会いできました、やはり聞けば、このWeblogはいろいろな意味で有名だそうで、ありがとうございます。ちなみにどうやって毎日更新しているのかとの多くの方の疑問ですが、2011年以降電子端末POMERAが最大限利用され日々の更新に威力を発揮するところ。

電子端末POMERAはHTML方式の文字情報入力にのみ特化した器材で、乾電池により十数時間の連続稼働性能を持ち1秒で稼動し文字入力が可能、電車の移動時間に昼食時と珈琲休憩と日常には短時間でも活用できる時間が多くありまして、新幹線で京都から名古屋まで移動する時間でもPOMERAがあれば7000字の入力が可能です、これを1100~1200字毎に章分けすれば自衛隊関連行事紹介の金曜日分記事を除き一週間分の記事になるのです。

東芝REGZA-Tablet、こちらもWeblog北大路機関の維持に大きな威力を発揮しています、それまで移動時には2009年に導入したSONY-VAIO-Pが活躍していましたが高性能なのですけれども移動時の常続作動には電源確保の問題がありました、REGZA-Tabletの稼働時間は大きくPOMERAとの併用により短時間、例えばスマートフォンでゲームをするという選択肢を文章作成に転用すれば、辛うじて維持できるのです。あとは休日に10日分一挙に作成し備蓄するという選択肢もある。

移動監視隊、P-23レーダーに遠隔監視装置が観閲行進を進みます、電子機材は最新型が次々と導入されているのですが、当方も電子機材をどんどんと導入しまして、この今津駐屯地創設63周年記念行事は、FUJIFILM X-20を初投入する行事となりました、PowershotG-16の補完機種として導入した新機材で、FUJIFILM社製器材の導入はレンズ付フィルム“写ルンです”以来のもの。

今津駐屯地は、永らく銀塩派であった当方がデジタル機材を導入した2005年のEOS KissN投入以来当方にとり撮影機材史といえるべきもので、EOS KissN2、EOS40D、EOS50D、EOS7D、一眼レフに続いて2011年より導入した、PowershotG-12、PowershotG-9、PowershotG-16、一眼レフ器材刷新を期したEOS KissX7、EOS 7DmarkⅡ、と新装備の試験場ともなってきまして、今回はFUJIFILM X-20、の導入に至りました、EOS 7DmarkⅡと伍しての運用です。

戦車大隊の装備は74式戦車以外の装備は順調に換装が進んでおり、2000年まで61式戦車が頑張っていた駐屯地は、60式装甲車が73式装甲車を経て96式装輪装甲車に置き換わり情報小隊の73式小型トラックは偵察小隊の軽装甲機動車へ、M-3/11.4mm短機関銃は89式小銃へ近代化されています、戦車以外ほぼすべて置き換わったとといってもいいかもしれません。

10式戦車の第3戦車大隊への導入計画は、実は二年後の予定であったようなのですが、新防衛大綱が画定し戦車定数が400両から300両へ置き換えられ計画は白紙撤回されます、100両の削減は3個戦車大隊と1個中隊所要の縮小に匹敵するもので、これにより将来的に本土の74式戦車は機動戦闘車へ置き換えられる事となってしまいました。

機動戦闘車は再来年度末に第14旅団から配備が開始される装輪式の105mm機動砲です、10式戦車の開発で培われた高度な火器管制装置とアクティヴ式懸架装置による走行時の射撃反動吸収機構、先進軽量砲研究ですすめられた低圧砲を装備し、敵の水陸両用装甲車や空挺装甲車程度であれば対抗できる能力と、装輪車両所以の高い機動力を持つ。

ただ、戦車を装輪車両に置き換えるこの施策は、陸上自衛隊史上に残る最大規模の愚策になるのでは、と思いまして、何故ならば10式戦車の52両量産時の取得費用が7億円程度となる見積が、民主党政権交代直前の概算要求で示され、これは多年度一括取得という事から柔軟性がなくなるとして毎年度少数調達に置き換えられたのですが、量産すれば7億、という数値が出た訳です。

一方機動戦闘車は来年度予算に36両259億円で要求されており、10式戦車とあまり費用が変わらなくなってしまったのです。機動戦闘車は装甲が戦車用複合装甲ではないので戦車砲弾はもちろん大口径機関砲が命中すれば正面装甲でも確実に貫徹されます、主砲は低圧砲の105mmである為、第三世代戦車を正面から撃破する事は近距離まで接近せねばなりません、つまり戦車の代替にはならない。

10式戦車は戦車としては機動性が高く軽量で戦略機動性が高い割には、防御力と打撃力が第三世代戦車の水準を十分満たし、自動化により人員区画容積を局限化できたので防御が必要な正面投影面積も局限化でき、軽量だけれど重装甲、と実現したかなり成功した設計なのですから、なぜこれを大量生産しないのか、と疑問です、もちろん、機動戦闘車の用途が皆無ということはなく、90両生産された87式偵察警戒車の後継には最適の戦闘車だとは思います。

さて、今回の撮影はFUJIFILM X-20とEOS-7Dmark2を併用して撮影しました、本日の記事にはX-20の写真を使っています、X-20はコンパクトデジタルカメラですがレンズ駆動が手動でレンズを動かすことで電源が入る仕様、レンジファインダーカメラのような連動式光学ファインダーを採用していますので、一眼レフのような感覚で撮影でき、一頃のネオ一眼レフに当たる様式のカメラで、なかなかの高性能カメラとなっていました。

PowershotG-16と共に運用する新しいコンパクトデジタルカメラ、G-16はまだ現役装備ですが諸般の事情により支援機種が必要となりまして、PowershotG7Xと新型のPowershotG5X、最新のFUJIFILM X-30を選定候補としましたが、どれも幾つかの限界により候補から脱落し、必要な性能を満たし且つ限界状況での撮影性能が最高度と評価した旧型のFUJIFILM X-20が選定されたわけです。二つのカメラを並列に連結し撮影するという方式で撮影しました、非常に使いやすいカメラです。

こうして高性能カメラを最大限利用し、記念式典、観閲行進、訓練展示、装備品展示、次々と撮影位置を陣地変換して良好な撮影環境とともに写真に収めました、新鋭レンズEF-28-300mmISの露光機構が不調となり修理に出すことになりそうですがEF18-200mmISレンズにて撮影を続行できまして、やはり予備機材と並列準備は必要だと一瞬冷水を浴びせかけられた印象でしたが、充実した一日でした。

その後、湖西線で姫路行新快速に乗り換え、大阪まで躍進機動したのち、梅田で美味しいものを頂き日本橋に立ち寄ったのち、やっぱり梅田にもう一度戻ったうえで阪急を撮影し撤収しました、最後になりましたが、現地でご一緒頂きました、また車両を出していただきました皆様、ありがとうございました、今後ともよろしくお願いいたします。

北大路機関:はるな くらま
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