■米海兵隊軽装甲偵察用
LAV-25,アメリカ海兵隊では古くはなっていますが軽装甲偵察大隊に装備される使い勝手の良い装甲車です。
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LAV-25軽装甲車は浮航能力を有する装輪装甲車でスクリューにより水上を推進可能です、従って浸水地域へ進出し孤立者の救助が可能です。浸水地域で後部ハッチを開放したらば車内に浸水して沈没してしまうのではないか、こう思われるかもしれませんが車体兵員室上部にハッチがありまして、ここから乗降できます、車内には完全武装兵員6名が乗る。
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LAV-25の兵員室はそれほど広いものではありません、しかし、完全武装の海兵6名を収容できますが、この広さは防災ヘリコプターとして全国で活躍するアグスタA-109と同程度のものでして、あくまで装備を満載した海兵を想定していますので、被災者の一時収容ならば10名とペット10匹程度、なんとか収容可能、この際にて、隊員は砲塔に乗ればよい。
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スーパーAV(妖しい響きだ)、アメリカ海兵隊はイヴェコ社の大型水陸両用装甲車をLAV-25とAAV-7の一部を置き換える車両として構想しています、現在の視点から見れば1972年に開発されアメリカ海兵隊へ配備開始されたのが1981年というLAV-25は旧式ではあります、しかし、この車両は車幅が2.5mに抑えられ、高速道路を一般車として通行可能だ。
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96式装輪装甲車が車幅2.48mでして、もちろん災害派遣に際しては特殊大型車両の緊急走行は許可されるのですけれども、平素からの防災訓練などにも参加することが簡単で、特に実際の災害派遣では浸水被害のある地域では路肩に水没車両、心肺停止の被災者が車内に取り残されている場合を考えれば、大型車両はなかなか運用が簡単ではありません。
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1972年に開発されたLAV-25を採用するくらいならば、国産の73式装甲車を再生産した方がよいのではないか、あれならば浮航キットを装着したならば流れのある那珂川や鬼怒川で何度も渡河訓練を行っている、こう批判はあるかもしれません、しかしLAV-25はアメリカ海兵隊が何度もエンジン改良や火器管制装置更新を行っている第一線の高性能車両だ。
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25mm機関砲を搭載しています、昨今は装軌式装甲戦闘車に正面装甲が35mm耐弾という頑丈なものが開発されているなかで若干時代遅れは否めませんが、現状の12.7mm機銃よりは根本的に別次元の威力がありまして、そして火器管制装置が新型となっていますので2000m程度の交戦距離を有しています、故に防衛用として心細い装備ではありません。
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小松製作所へ、自衛隊が導入する場合はライセンス生産を依頼することとなります。現在、LAV-25を開発したスイスのモワク社はLAV-6を生産しており、初期型のLAV-1にあたるLAV-25は生産終了となっています。それならば最新のLAV-6を調達すればよいのではないか、という意見はあるでしょう。実際、LAV-6は選定が進む、将来装甲車の候補の一つ。
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LAV-6,すばらしい装甲車なのですが、唯一、水陸両用性能を有していないのですね。装甲を強化した結果、車体重量が増大し水陸両用性能を省きました。いや、こうした事例は世界に多いのです、例えばフランスのAMX-10RC装甲偵察車、105mm砲を備えた装輪装甲車ですが水陸両用性能はあったのですが、装甲強化の結果、浮かなくなってしまっている。
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パンドゥールⅡ装輪装甲車とLAV-6装輪装甲車、三菱重工が開発した16式機動戦闘車派生の機動装甲車に対抗する将来装甲車の候補として防衛省が検討している車両ですが、パンドゥールⅠ装甲車は水に浮いたのですが、装甲防御力を重視した結果、六輪式から八輪式への拡大改良型であるパンドゥールⅡもまた、重くなり水に浮かなくなっているのですね。
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装輪装甲車の浮航性能、冷戦時代には機動力の一端を担う性能として重視されてきたものなのですが、近年は先進国が護岸工事を進めた結果、河川の渡河機会は架橋に頼ることが多くなり、それよりも装軌式装甲戦闘車の性能を補完すべく、重装甲が重視され浮航性能は省かれる傾向があります、故に敢えて古いLAV-25が日本の場合は理想型と考えるのです。
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普通科連隊や偵察戦闘大隊にLAV-25の中隊を置けば、もちろん全国約40の普通科連隊へ置くのですから、整備費用は膨大なものとなります、しかし、災害に即応して全国の普通科連隊が水陸両用車両を装備するのですから浸水地域にボートを組み立てる必要はなくなり、被災地に到着次第、いや被災地への道路が水没していても、そのまま対応が可能へ。
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LAV-25の25mm機関砲は威力が馬鹿にできません、96式装輪装甲車の12.7mm重機関銃とは比較にならないものがありますし、なにより統合機動防衛力の視点から、離島防衛の増援を命じられた際に、即座に沿岸部から揚陸する事も可能となります、軽量ですのでC-130輸送機や貨物列車に載せて北海道から九州までも即座に展開することが可能です。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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LAV-25,アメリカ海兵隊では古くはなっていますが軽装甲偵察大隊に装備される使い勝手の良い装甲車です。
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LAV-25軽装甲車は浮航能力を有する装輪装甲車でスクリューにより水上を推進可能です、従って浸水地域へ進出し孤立者の救助が可能です。浸水地域で後部ハッチを開放したらば車内に浸水して沈没してしまうのではないか、こう思われるかもしれませんが車体兵員室上部にハッチがありまして、ここから乗降できます、車内には完全武装兵員6名が乗る。
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LAV-25の兵員室はそれほど広いものではありません、しかし、完全武装の海兵6名を収容できますが、この広さは防災ヘリコプターとして全国で活躍するアグスタA-109と同程度のものでして、あくまで装備を満載した海兵を想定していますので、被災者の一時収容ならば10名とペット10匹程度、なんとか収容可能、この際にて、隊員は砲塔に乗ればよい。
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スーパーAV(妖しい響きだ)、アメリカ海兵隊はイヴェコ社の大型水陸両用装甲車をLAV-25とAAV-7の一部を置き換える車両として構想しています、現在の視点から見れば1972年に開発されアメリカ海兵隊へ配備開始されたのが1981年というLAV-25は旧式ではあります、しかし、この車両は車幅が2.5mに抑えられ、高速道路を一般車として通行可能だ。
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96式装輪装甲車が車幅2.48mでして、もちろん災害派遣に際しては特殊大型車両の緊急走行は許可されるのですけれども、平素からの防災訓練などにも参加することが簡単で、特に実際の災害派遣では浸水被害のある地域では路肩に水没車両、心肺停止の被災者が車内に取り残されている場合を考えれば、大型車両はなかなか運用が簡単ではありません。
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1972年に開発されたLAV-25を採用するくらいならば、国産の73式装甲車を再生産した方がよいのではないか、あれならば浮航キットを装着したならば流れのある那珂川や鬼怒川で何度も渡河訓練を行っている、こう批判はあるかもしれません、しかしLAV-25はアメリカ海兵隊が何度もエンジン改良や火器管制装置更新を行っている第一線の高性能車両だ。
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25mm機関砲を搭載しています、昨今は装軌式装甲戦闘車に正面装甲が35mm耐弾という頑丈なものが開発されているなかで若干時代遅れは否めませんが、現状の12.7mm機銃よりは根本的に別次元の威力がありまして、そして火器管制装置が新型となっていますので2000m程度の交戦距離を有しています、故に防衛用として心細い装備ではありません。
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小松製作所へ、自衛隊が導入する場合はライセンス生産を依頼することとなります。現在、LAV-25を開発したスイスのモワク社はLAV-6を生産しており、初期型のLAV-1にあたるLAV-25は生産終了となっています。それならば最新のLAV-6を調達すればよいのではないか、という意見はあるでしょう。実際、LAV-6は選定が進む、将来装甲車の候補の一つ。
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LAV-6,すばらしい装甲車なのですが、唯一、水陸両用性能を有していないのですね。装甲を強化した結果、車体重量が増大し水陸両用性能を省きました。いや、こうした事例は世界に多いのです、例えばフランスのAMX-10RC装甲偵察車、105mm砲を備えた装輪装甲車ですが水陸両用性能はあったのですが、装甲強化の結果、浮かなくなってしまっている。
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パンドゥールⅡ装輪装甲車とLAV-6装輪装甲車、三菱重工が開発した16式機動戦闘車派生の機動装甲車に対抗する将来装甲車の候補として防衛省が検討している車両ですが、パンドゥールⅠ装甲車は水に浮いたのですが、装甲防御力を重視した結果、六輪式から八輪式への拡大改良型であるパンドゥールⅡもまた、重くなり水に浮かなくなっているのですね。
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装輪装甲車の浮航性能、冷戦時代には機動力の一端を担う性能として重視されてきたものなのですが、近年は先進国が護岸工事を進めた結果、河川の渡河機会は架橋に頼ることが多くなり、それよりも装軌式装甲戦闘車の性能を補完すべく、重装甲が重視され浮航性能は省かれる傾向があります、故に敢えて古いLAV-25が日本の場合は理想型と考えるのです。
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普通科連隊や偵察戦闘大隊にLAV-25の中隊を置けば、もちろん全国約40の普通科連隊へ置くのですから、整備費用は膨大なものとなります、しかし、災害に即応して全国の普通科連隊が水陸両用車両を装備するのですから浸水地域にボートを組み立てる必要はなくなり、被災地に到着次第、いや被災地への道路が水没していても、そのまま対応が可能へ。
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LAV-25の25mm機関砲は威力が馬鹿にできません、96式装輪装甲車の12.7mm重機関銃とは比較にならないものがありますし、なにより統合機動防衛力の視点から、離島防衛の増援を命じられた際に、即座に沿岸部から揚陸する事も可能となります、軽量ですのでC-130輸送機や貨物列車に載せて北海道から九州までも即座に展開することが可能です。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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