北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

【G3X撮影速報】富士学校開校70周年富士駐屯地祭(2)富校長中村裕亮陸将の巡閲(2024-07-21)

2024-09-21 20:24:41 | 陸海空自衛隊関連行事詳報
■防衛力の抜本強化
 防衛力の抜本強化が叫ばれる中で空虚に響くように感じるのはこうして並ぶ装備の数についてなのです。

 整列した戦車と機械化部隊の前を部隊が行進して進入を開始しました。いよいよ富士学校祭の、はじまりだ。撮影位置は決めて機材などを集積しているのですけれども、こういう情景は若干撮影位置を移動しただけで大きく印象が変わる、少し動いて撮影へ。

 式典に参加する装備品は年々減っている、特に戦車教導隊がここ富士駐屯地から駒門駐屯地へ、つまり16kmほど南に移駐してしまいまして、式典に参加するためには戦車で自走しなければならない、という事情と、中隊数が減ったということと相乗の理由があり。

 防衛力の抜本強化、こうしたなかで陸上自衛隊を取り巻く潮流は大渦を巻いているというのが実情で、反撃能力整備ということで自衛隊に新しく島嶼部防衛用極超音速滑空弾の大隊が新編される計画と、地対艦ミサイルの射程が大幅に延伸し任務が多様化することに。

 反撃能力、といいますと個人的にはF-2支援戦闘機で、つまり戦闘機と呼ばれる前の時代、レーザー誘導爆弾なんかを装備して策源地攻撃を行うものだ、といわれていたのが1990年代終わりから2000年代初頭、その後はF-15にJASSMを搭載するといわれていた。

 反撃能力は航空自衛隊の航空打撃力が主力であるといわれて、いやいや海上自衛隊にもトマホークが必要、ともいわれていたものの、陸上自衛隊の地対地ミサイルを延伸して中国内陸部を狙う、という発想はなかなかこれまで無かった、そんな時代が長い。

 富士学校長中村裕亮陸将の巡閲、第7師団長を務めたかた。特科部隊が中国本土とミサイル戦を担う、これがいまの防衛力整備計画の骨子となっていて、建前で会っても今後数年で富士学校祭ではミサイル部隊が戦車に変わる陸上自衛隊の屋台骨として並ぶこととなる。

 中村陸将は8月に退官されまして、この話題を掲載している現時点では兒玉陸将が富士学校長をつとめています。退官は8月1日となっていますので、思えば富士学校祭の十日後に退官、そんなことこの撮影の時点では知りませんけれど、学校祭が最後の大仕事、と。

 第7師団長を務めた富士学校長中村陸将、後任の兒玉陸将は第1師団長をへて富士学校長、人事発令は8月2日付ということですが、特科が屋台骨を担う一方、自衛隊には第1特科団と最近新編の第2特科団しか団長の補職先がなく、今後は変革されるのだろうか。

 観閲行進準備の号令、整列していた部隊は早走りで車両の位置へと戻ります。あと数年間でこの車両も大きく変容してゆく、特にパジェロこと1-1/2tトラックなどは、欧州を見ますと市販SUVに迷彩を施す事例も増えています、インプレッサとかあり得るのかも。

 富士教導団長豊田龍二陸将補の10式戦車による観閲行進、まだまだ、陸上自衛隊の看板装備というのは10式戦車なのだなあと思い安心します、有視界で直接照準を行う距離まで国土で相手を迎え撃つ、国土の国民は大変なことになりますが、専守防衛そのもの。

 団本部と本部付隊の観閲行進、わたしがどうしてもわからないのは、日本が戦争に巻き込まれるとして、国民と政治は防衛について同床異夢があるところをなぜすりあわせないのか、ということ。専守防衛とは国土、国民が住み財産が並ぶ本土を戦場とするのだ。

 専守防衛という、憲法上許された自衛権の行使、これを遵守する場合は日本国土が戦場となるのであって、これを本当に国民が支持しているのか。かといって習近平万歳とかプーチン万歳を叫ぶべく降伏して人権を損なうことも支持しまい、が憲法は現状なのだ。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
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【京都発幕間旅情】榛名さんの総監部グルメ日誌-岐阜,小市民シリーズ聖地巡礼-ケーキバイキングを探して

2024-09-21 14:11:54 | グルメ
榛名さんの総監部グルメ日誌
 小市民シリーズにケーキバイキングのお店が出てきましてちょっと興味がわいたところでした。

 こんなところにケーキ屋さんあったのかなあ、というのは恐らくここだろう、という椅子の形から特定した岐阜の方の言う場所が、実はCOVID-19が最も感染拡大により緊張を強い圧れた2020年から2021年にかけ、斉藤道三聖地巡礼の際に立ち寄った喫茶店の隣だったのだ。

 ショコラキューブを注文、珈琲か紅茶とセットにできるという話でしたので一寸考えつつ、小市民シリーズのアニメではケーキバイキング方式で小山内さんたちが愉しんでいましたのでそういうのはないのか聞いてみますと、あいにくケーキバイキングは、やっていないと。

 紅茶、アイスティーとセットでショコラキューブを頂くことにしました。その背景には、このお店であると多くの方が、それでも凄いと思う、特定することとなりました特徴的な形のいすが並ぶ、小鳩さん小佐内さんここに座っていたというが、わたしは、ねえ。

 Princess Branche Pâtisserie Kura、岐阜市則武東2丁目の、岐阜羽島駅や東名岐阜羽島から岐阜大学や、鷺山城址に向かう途中、長良川を超えてしばらく行った当たりに在ります、けれども側道に入ったりで若干分り難いのかもしれない、建物は特徴的なのだけれど。

 チョコレートの、香りと共に甘みが織り交ぜられた複雑さを美味しさと言い換えたひと品を頂くこととしましたが、チョコレートだと珈琲の方が良かったのかな、いや、なんとなく紅茶の、カフェインよりも香りと水分を含んだもので満足感を感じたかったのだ。

 ケーキセットという構図を決めてみましたが、アイスティーはティーポットで供せられましたので、折を見てもう少し注ぐ、銘柄はたぶんベルガモットの香りがしましたからアールグレイでしょうか、このセット、案外値が張るもので、昨今の物価高を実感します。

 小市民シリーズアニメーション、高校生が主人公とヒロインなのですけれども、ちょっと今のケーキの価格帯は高校生には厳しいような気がしまして、この値段なら京都の中心部でランチタイムにパスタとコーヒーが頂けるような価格帯で。ケーキの値段は京都も同じ。

 ショコラキューブ、だが、おいしい。堅めのチョコレートが支えとなって、中身の多層的なクリームをスポンジなどの補強を最小限として甘みだけで成り立たせている、どれも甘いのだけれども、いうならばこれ、味覚中枢を満足させる甘さの周波数が違うのだ。

 四角い完成形にフォークをつつくのはなんだかもったいない気もするのだけれども、一秒迷った先にちょっとつついてみるとこうした中身、アニメーション聖地巡礼という今回の試み、一つは全然違う店だが外見は同じと空振りしたけれども、ここは上々大成功です。

 小市民シリーズ、さてさて、今夜BS放送のものが最終話で、地上波では先週が最終話放送でした。衝撃のラスト、10話は前編ということで2025年から後篇に当る10話を放映するという。道理でBDの一枚分の話数が中途半端なのだなあと遅まきながら気附いた次第で。

 聖地巡礼、アニメーションの場面を巡る旅というのは特徴的な建物や橋梁に名所旧跡というものが多いものです、けれども今回の小市民シリーズにかかわる岐阜を巡る旅ではスイーツ巡りという、ちょっとこれまで無かったアニメーションの愉しみ方が、できました。

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ウクライナ情勢-クルスク州逆攻撃意義はロシア軍スミ州再侵攻阻止とザポリージャ州のロシア軍作戦停止

2024-09-21 07:00:08 | 国際・政治
■防衛情報-ウクライナ戦争
 アメリカの軍事援助再開と共にその停止期間に劣勢が顕著となってしまった東部戦線に代える新しい一手について。

 ウクライナのゼレンスキー大統領はクルスク州逆攻撃によりロシア軍スミ州再侵攻を阻止したと意義を強調しています。ウクライナ北東部では今年に入りロシア軍がハリコフ州に再侵攻しており、この目的としてウクライナ国内にロシア本土を攻撃できない緩衝地帯を構築するためのものとロシア側が正当性を主張し、この逆をおこなったかたち。

 スミ州へのロシア軍による再度の攻撃を結果的に阻止した、という発言についてはウクライナ軍のシルスキー総司令官も同様の発言をしており、この点についてISWアメリカ戦争研究所は9月13日付のウクライナ戦況報告に概要をまとめています。大統領と総司令官はともに、ウクライナ北部への脅威が多少なりとも減少した、と発言しています。

 東部戦線についても、ゼレンスキー大統領の発言によればロシア軍は焦点となっているポクロフスク周辺においてウクライナ軍に対して砲兵火力で12:1の割合でロシア軍が有利となっていたものが、クルスク州逆攻撃により2.5:1の割合にまでウクライナ軍とロシア軍との間でロシア軍の優位という状況が解消されていると発言しました。■

 ロシア軍はザポリージャ州において作戦を休止している、ISWアメリカ戦争研究所が9月15日に発表したウクライナ戦況報告によれば、ウクライナ軍タヴリスク群報道官のリュホヴィイ大尉の発言として数週間前からロシア軍は不特定多数の部隊をザポリージャ州からロシア本土のクルスク州へ再配置しており、残る部隊の再編成が必要になった、と。

 ザポリージャ州はウクライナ南部戦線においてアゾフ海をウクライナから遮断するとともに2014年以来占領を続けるクリミア半島にいたる経路を抑え、また度々懸念されるザポリージャ原発などが所在しています。ISWは明言していませんが、ザポリージャ州は2023年ウクライナ軍夏期反転攻勢において焦点であり、地雷原に阻まれた場所でもある。

 ウクライナ軍のリュホヴォイ報道官はロシア軍が現在ウクライナ領内において重点的な攻勢を続けているのはポクロフスクとドネツク市西方、そしてクルスク州へ逆攻撃を加えたウクライナ軍への対処であり、同時に分散しすぎていることからかロシア軍は複数正面において攻撃を行う物資が不足し、ザポリージャ州で作戦を休止しているもよう。

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