北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

令和六年度九月期 陸海空自衛隊主要行事実施詳報(2024.09.14-2024.09.15)

2024-09-13 20:24:17 | 北大路機関 広報
■自衛隊関連行事
 みなさま十三日の金曜日をいかがお過ごしでしょうか。今週末の行事紹介というところなのですが季節外れの航空祭に風光明媚な名所旧跡の並ぶところでの駐屯地祭といろいろあります。

 千歳基地航空祭、例年八月初旬に開催されていますが、今年度は今週末、九月中旬の開催です。第2航空団の展開する千歳基地、北日本防空の最前線であり最盛期には基地防空隊ではなく基地防空群がおかれ昭和の時代から戦闘機をシェルターにいれる掩体運用を実施し代替滑走路へ分散運用の準備おこなうなどの千歳は今も北の防空最前線だ。

 航空祭は0845時のオープニングフライトとしてF-15戦闘機が飛行します。いきなり編隊が来ますので先ずこの0845時までに撮影位置に進出しておかなければなんのために航空祭に来たのか、ということになり、この瞬間だけは快晴を期待したい。そして0900時より政府専用機B-777展示飛行、政府専用機B-777の展示飛行が見られるのは千歳基地だけ。

 大編隊、なのでしょうか、プログラムには0930時より異機種混合飛行が実施されるとありまして、F-15とT-4に政府専用機とU-125救難機で編隊を組むのかもしれない。0940時からは救難展示飛行でUH-60JとU-125Aが、続いて1000時からF-15戦闘機によるデモスクランブルが。飛行展示は1040時からF-35戦闘機、1050時からF-2戦闘機とまさにたて続き。

 第2航空団はF-15戦闘機2個飛行隊を基幹としていて、そのF-15機動飛行は1100時から実施されます。そして、ちょっと時間の長い中間時間を挟みまして1310時からブルーインパルス飛行展示が行われます。航空機地上展示にはEC-1電子訓練支援機がやってくるといい、このほか、かなり踏み込んだ記念塗装のF-15戦闘機も準備されています。

 南千歳駅、最寄り駅はこの南千歳駅と航空祭特設ページに説明されていて、ここには特設門が準備されるという。なおこの南千歳駅は土手となっていて丘陵地帯のように若干高い視野から滑走路越しに航空祭会場と、そしてその奥に恵庭岳を借景とできる、雄大な北海道らしい情景とすることも出来ます。どこから撮るか、それも航空祭の楽しみ。

 航空祭といえば混雑、という印象がどこの航空祭でも定番ですが、来場者数は多いものの、早めに移動しますと、わたしの過去の航空祭では毎回千歳駅前からシャトルバスを利用したのですが、札幌駅から快速エアポートで移動してバスに並んだ場合でも、十分最前列は確保できまして、ほぼほぼ午前中はのんびりと飛行展示を撮影できたという感じ。

 ブルーインパルスは、そう、わたしのときも今回のように午後から実施されていましたので、午前中の飛行展示を撮影しましたならばそのまま地上展示を撮影して、そのまま基地を出てしまいました、帰路の大混雑を避けるためですね。そして、南千歳駅の丘陵地から、北海道の雄大な風景を借景にブルーインパルスの飛行展示を撮影することができました。

 関西補給処創設73周年記念宇治駐屯地祭、こちらは明日土曜日に行われます。関西補給処本処がおかれています宇治駐屯地、来年度の陸上自衛隊改編により補給処の統合が計画されているため、ある意味貴重な行事、といえるのかもしれません。場所は宇治市の黄檗駅近く、あの有名な萬福寺がある黄檗駅のお寺とは反対側にあります駐屯地です。

 宇治駐屯地祭は、記念式典と装備品展示が行われます、いがいに思われるかもしれませんが行事としては補給処の行事ですので観閲行進は行われません。そして訓練展示も実施されないという、いっそトラックにフォークリフトで迅速に積み込む展示でも、と思われるのですが。ただ第3師団管区ですので第3音楽隊音楽演奏などは、おこなわれます。

■駐屯地祭・基地祭・航空祭

・2024年9月15日:千歳基地航空祭2024
・2024年9月14日:関西補給処創設73周年記念宇治駐屯地祭


■注意:本情報は私的に情報収集したものであり、北大路機関が実施を保証するものではなく、同時に全行事を網羅したものではない、更に実施や雨天中止情報などについては付記した各基地・駐屯地広報の方に自己責任において確認願いたい。情報には正確を期するが、以上に掲載された情報は天候、及び災害等各種情勢変化により変更される可能性がある。北大路機関
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防衛力の抜本強化-自民党総裁選議題で求められるのは専守防衛か長距離打撃力かの整備すべき防衛力の中身

2024-09-13 07:00:48 | 国際・政治
■防衛力の抜本強化
 自民党総裁選が告示されいよいよ次期首相を意味する連立与党総裁への権力闘争が本格化しました。

 防衛力の抜本強化、自民党総裁選において強調される重要政策の一つなのですが、防衛力の抜本強化、と聞いた上で現在の台湾海峡情勢やフィリピン周辺情勢にロシアウクライナ戦争と中東情勢をみますと、納得する方が多い、福祉の抜本強化や災害対策の抜本強化、というようなもので、曖昧なものではあるが総論では反対しにくいというところだ。

 防衛力、しかし中身はどうなのか。中距離ミサイルということで射程2000km規模のミサイルをかなりの数まで増強するという施策や航空自衛隊の宇宙航空自衛隊への改編など、様々な施策が並ぶ。けれども重要なのは抜本強化よりも立て直しのほうではないのか。自衛隊は21年間のミサイル防衛、2002年からのミサイル防衛により大きく形骸化した。

 防衛予算を増やせない中でミサイル防衛という、年間4000億円規模の、つまり予算の一割近い金額を別の防衛整備事業につぎ込むのだから、待遇は曹候補士制度廃止による募集広報への影響、本州の戦車全廃、対戦車ヘリコプターと観測ヘリコプター後継機調達中止、偵察機と救難機廃止、救難飛行艇運用縮小、響いている分野があまりに大きすぎる。

 募集広報は待遇悪化が、平成時代と比較しても悪化したものが原因であるのに、少子高齢化という、官は過ちを犯さず原則で原因を認めないために、無人アセット整備というような方向違いの政策を、防衛力強化というよりも少子化による募集難に当てようとしています。抜本強化と少子化対策ならば、打撃力か専守防衛かを議論すべきでは無いのか。

 少子化といえば、師団普通科連隊の定員は1200名、これを即応機動連隊に改編するならば850名で済む、装甲車両は高価だが350名の削減だ。戦車大隊の定員は2個戦車中隊基幹の部隊は250名、そして空挺団普通科大隊の定員は380名です。それならば、普通科連隊を連隊と改め、戦車大隊と普通科大隊を基幹とするならば630名と少子化に対応できる。

 人員が減るならば抜本強化とはいえない、と反論があるかもしれないが、例えば重装備をすべて失っている現在の師団を、上記の連隊3個を基幹とする旅団に改編するならば、人数は少ないけれども戦車大隊3個、強力だ。現状、反撃能力強化というものの、新部隊は増えるが任務は変わらず部隊充足率に響くものを、果たして強化なのかとさえ思う。

 反撃能力、不要だとは断言しないのだけれども、戦争は全面戦争以外に限定戦争というものがあります、だから反撃能力に注力しますと、地域紛争に対して安易に反撃能力として、正bしあれている装備をその通りの運用、相手本土攻撃に用いるならば事態が全面戦争に拡大する、ここまで政治は戦争の類型と対処の違いを理解しているのか、と。

 ミサイル部隊については、ミサイルを使い切ったならば何をするのだろう、という疑問も残ります。この点で防衛力抜本強化は同床異夢があるのでは無いのか、内容まで考えて、反撃能力への転換という現状と、専守防衛へ防衛力再建という視座を、もう少し総裁選では防衛力の中身を議論してほしい、防衛力を金額だけで考えるのは、やめるべきだ。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
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