■今津駐屯地祭
写真についての撮影考察を今回は今津駐屯地の行事写真と共にちょっと考えてみたいと思います。
北大路機関の場合は写真に関しては自己流であり、画角でおそらく影響を受けているのは動画の構図を写真に応用するというかたちで宮川一夫先生、旧軍写真の大家であらせられる菊池俊吉先生から現代軍事写真の専門である菊池雅之氏、この三方の影響がある。
宮川一夫先生と菊池俊吉先生の影響はかなり大きい、陰影と画角の切り取りに関して、宮川一夫撮影の黒澤明監督作品や溝口健二監督作品を見ていて自然に影響を受けた、そして菊池先生と話していると菊池雅之氏という方をかなり前に知りまして、学ぶ点も多い。
菊池俊吉先生、なぜリベラルな図書館に菊池俊吉先生の旧軍写真集があったのかはいまだに謎なのですが、旧陸軍関連の写真を数多く残していまして、当時の撮影機材の性能は今とは比較にならない水準ですが、工夫の在り方、というものをここから学んだように思う。
菊池雅之氏については、月刊軍事研究に撮影技術に関する連載を続けておられまして、同じ時代に同じ被写体を見ているという点で学ぶ点が多い、宮川一夫先生と菊池俊吉先生、両方は既に故人ですので残された作品しか見られないのですが菊池雅之氏はお見掛けする。
誰に見せるかを重視する場合、OBの方からの依頼ならば装備や部隊などは十分承知でしょうから隊員の顔ぶれの方が重要です、近況報告ならば人物の顔が見切れていないようAF値を大きくとって全員にピントが合うようにする、AF20とかで撮るとぶれ易いですが。
誰に見せるかで居間に飾って自慢するためのものでしたら、一枚の写真にたくさんの情報が入るようにしなければなりません、そのためには望遠レンズの圧縮効果という、遠くから行進や訓練展示を一つの写真にうまくたくさん入る様に撮影位置を選ぶ必要がある。
いつまで見せる写真なのか、SNSなど掲載する場合や自衛隊協力会や政治家の関係者の方の場合は、こうした行事が行われたという速報性が重要ですので、何周年とか行事に際して看板が出ていればこちらを画角に入れて、この行事に行ったという点に留意します。
いつまで見せる写真なのか、上記の場合はその写真が必要とされるのはせいぜい数週間、あとはアーカイブ的に顧みるだけです。しかし、例えば記念に人に贈り、写真として飾る場合には年単位で使われる、すると新旧装備や部隊の主力装備を大きく映す必要がある。
どのような見せる写真なのか。Webで公開する場合は10枚20枚いや100枚でも掲載するのは簡単ですので、戦車だけの写真、大砲がうっている写真、整列している写真、徒歩行進に車両行進、敬礼の様子や巡閲まで一枚一枚撮り全部掲載できる、が紙面となれば。
FILMでは24枚撮りが多かったものですから、行事紹介の際には日曜特集などは特に24枚の写真を載せています、Webでは載せられる写真枚数が多い、けれども広報誌や雑誌や同人誌には、載せられる写真枚数には限度がある、紙焼きの場合は一枚が大事という。
どのような見せる写真なのか、この視点は、要するに一枚を大きく引き伸ばして飾る写真なのか、卓上の写真たてにはがきサイズで飾るのか、絵はがきとするのか。一枚に情報量を入れて、しかしその写真の大きさ次第で、情報量を入れることができる限度が決まる。
どういう写真に仕上げるのか、だれが見るのか、どうやって見せるのか、いつまで視られるのか、ここをまず決めませんと、任務分析、というものなのでしょうか、いい写真の定義が大分変わってしまうようにも思うのです。ここからが最初の一歩、というところです。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)
写真についての撮影考察を今回は今津駐屯地の行事写真と共にちょっと考えてみたいと思います。
北大路機関の場合は写真に関しては自己流であり、画角でおそらく影響を受けているのは動画の構図を写真に応用するというかたちで宮川一夫先生、旧軍写真の大家であらせられる菊池俊吉先生から現代軍事写真の専門である菊池雅之氏、この三方の影響がある。
宮川一夫先生と菊池俊吉先生の影響はかなり大きい、陰影と画角の切り取りに関して、宮川一夫撮影の黒澤明監督作品や溝口健二監督作品を見ていて自然に影響を受けた、そして菊池先生と話していると菊池雅之氏という方をかなり前に知りまして、学ぶ点も多い。
菊池俊吉先生、なぜリベラルな図書館に菊池俊吉先生の旧軍写真集があったのかはいまだに謎なのですが、旧陸軍関連の写真を数多く残していまして、当時の撮影機材の性能は今とは比較にならない水準ですが、工夫の在り方、というものをここから学んだように思う。
菊池雅之氏については、月刊軍事研究に撮影技術に関する連載を続けておられまして、同じ時代に同じ被写体を見ているという点で学ぶ点が多い、宮川一夫先生と菊池俊吉先生、両方は既に故人ですので残された作品しか見られないのですが菊池雅之氏はお見掛けする。
誰に見せるかを重視する場合、OBの方からの依頼ならば装備や部隊などは十分承知でしょうから隊員の顔ぶれの方が重要です、近況報告ならば人物の顔が見切れていないようAF値を大きくとって全員にピントが合うようにする、AF20とかで撮るとぶれ易いですが。
誰に見せるかで居間に飾って自慢するためのものでしたら、一枚の写真にたくさんの情報が入るようにしなければなりません、そのためには望遠レンズの圧縮効果という、遠くから行進や訓練展示を一つの写真にうまくたくさん入る様に撮影位置を選ぶ必要がある。
いつまで見せる写真なのか、SNSなど掲載する場合や自衛隊協力会や政治家の関係者の方の場合は、こうした行事が行われたという速報性が重要ですので、何周年とか行事に際して看板が出ていればこちらを画角に入れて、この行事に行ったという点に留意します。
いつまで見せる写真なのか、上記の場合はその写真が必要とされるのはせいぜい数週間、あとはアーカイブ的に顧みるだけです。しかし、例えば記念に人に贈り、写真として飾る場合には年単位で使われる、すると新旧装備や部隊の主力装備を大きく映す必要がある。
どのような見せる写真なのか。Webで公開する場合は10枚20枚いや100枚でも掲載するのは簡単ですので、戦車だけの写真、大砲がうっている写真、整列している写真、徒歩行進に車両行進、敬礼の様子や巡閲まで一枚一枚撮り全部掲載できる、が紙面となれば。
FILMでは24枚撮りが多かったものですから、行事紹介の際には日曜特集などは特に24枚の写真を載せています、Webでは載せられる写真枚数が多い、けれども広報誌や雑誌や同人誌には、載せられる写真枚数には限度がある、紙焼きの場合は一枚が大事という。
どのような見せる写真なのか、この視点は、要するに一枚を大きく引き伸ばして飾る写真なのか、卓上の写真たてにはがきサイズで飾るのか、絵はがきとするのか。一枚に情報量を入れて、しかしその写真の大きさ次第で、情報量を入れることができる限度が決まる。
どういう写真に仕上げるのか、だれが見るのか、どうやって見せるのか、いつまで視られるのか、ここをまず決めませんと、任務分析、というものなのでしょうか、いい写真の定義が大分変わってしまうようにも思うのです。ここからが最初の一歩、というところです。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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