北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

ネパール巨大地震、首都カトマンズやエベレスト等で犠牲者多数 日本国際緊急援助隊派遣

2015-04-26 23:16:32 | 防災・災害派遣
■ネパール巨大地震、自衛隊も派遣準備
 ネパール中部にて日本時間25日午後、マグニチュード7.8の巨大地震が発生、震源深さ12kmと浅い地震により多くの犠牲者が出ているもようです。

 我が国は、警察消防海上保安庁を中心とする国際緊急援助隊を編成しチャーター機により現地へ向け出国、あさってには現地入りするとのことで、加えて自衛隊も国際緊急援助隊への参加の必要性へ、現地へ調査団を派遣する方針です、しかし現地情報は錯そうしており、充分な情報が入っていません。

 NHK報道では“2123名死亡を確認”と2033時、エベレスト周辺でも地震による連鎖雪崩が広域に発生しネパール山岳協会情報として現地には1000名程度の登山者がいましたが、ベースキャンプのい箇所が雪崩に押し潰され現時点で17名の死亡を確認、と。

 被害は周辺国へも及び、NHKソースとして“インドで53人、中国のチベット自治区で18人、それにバングラデシュで2人がそれぞれ死亡”、とも。首都カトマンズの市街地での建物崩壊が相次ぎ、ネパール政府情報として村落が地滑りにより消滅した等、ネパール政府情報もカトマンズ市街とエベレスト以外の詳細な情報が出てきません。

 ネパールは観光立国、エベレスト登山やカトマンズの仏教建築等が有名ですが、このため、邦人旅行者を含め多くの観光客が地震発生当時も訪問していました。このため、少なくない規模の観光客が被災したとも考えられ、周辺国であるインドや中国が既に支援部隊を派遣しています。

 我が国は、ネパールカトマンズの日本大使館が邦人被害情報を収集中ですが、国際緊急援助隊の派遣に続き、過去にはトルコ地震に際し輸送艦部隊による支援物資輸送を行い、パキスタン地震ではヘリコプター部隊を派遣し人道支援に当たっていますので、今回既に自衛隊は情報収集準備を開始していますが、必要であれば派遣を行う、とのこと。

 地震が発生したネパールは、内陸部で人道支援物資の輸送は仮に海上から行う場合、地震で犠牲者の出ているバングラディッシュやインドを経由する事となります。ただ、最も求められる装備は、地震により山岳道路が崩壊しているとしてヘリコプターの派遣と医療部隊の派遣が求められるでしょう。

 他方で、邦人旅行者などの数が一定以上の数であった場合、国際人道支援任務ほかに邦人救出、特に被災地から空港までの移動が不能となっている場合、アルジェリア邦人ガスプラント襲撃事件以来必要性が指摘されていた邦人輸送任務が、今回実施される可能性があります。

 邦人被害は既に、エベレスト登山を行っていた邦人旅行者が二名病院へ搬送されており、このうち一名は残念ながら亡くなったと報じられています。ネパール軍は国内へ毛沢東派ゲリラが活動する関係から陸軍兵力は9万5000名と大兵力を誇りますが、航空機は億ありません。

 ミルMi-8やアエロスパシアルSA-330など中型機6機、AS-350やアルエートⅢなど小型機が11機、とにかく航空機が不足している為、救出活動などに影響が生じる可能性があります、ただ現地の空港が余震で一時機能麻痺するなど九円が入りにくく、更に現地では情報が錯そうしており、今後の情報を慎重に見てゆく必要があります。

北大路機関:はるな
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コメント (2)
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