■装甲機動旅団航空機動旅団案
装甲機動旅団航空機動旅団案、昨年に続き再論です。師団、陸上自衛隊の戦略単位であり作戦主幹単位となる師団と旅団について、その将来編制の在り方を今回から論議してゆきます。

師団とは、英訳では事業部と同語で、単独で活動する上での必要な機能をすべて有する行動単位を示します、近接戦闘に当たる歩兵、火力戦闘に当たる砲兵、機動打撃に当たる戦車、障害処理及び構築や築城に当たる工兵、指揮命令を伝達する通信、これら部隊の稼働率を維持する兵站など、師団や旅団は一定規模の部隊を包括し、作戦を遂行できる単位を構成します。

わが国陸上自衛隊は、陸上防衛に際し全国を15の師団・旅団管区に分け、道北・道央・道東・道南、東北北部・東北南部・北関東信越・首都圏南関東甲州、東海北陸・京阪神紀州・山陽山陰・四国、北九州・南九州・南西諸島、とそれぞれ師団乃至旅団を配置し、防衛警備に当てています。

こうした中で、陸上自衛隊は管区ごとに師団と旅団を配置する従来の方式を、基本的に管区を持ったうえで管区に囚われず広範囲を運用する統合機動防衛力の整備へ、2010年代より着手する方針を示し、まず、重装備を広大な演習場を有し訓練環境に恵まれた北海道に集中する施策を提示しました。

しかし、この施策は著しい防衛力配置の不均衡と、有事における戦略機動力の整備不充分という問題を含んでおり、必要な時に必要な部隊を配置できない方向への整備は、専守防衛を国是とする我が国にあっては国民国土の生命財産を大きく損なう非常に懸念の残る内容を、財政難などを理由に選択しています。

そこで提案として提示するのが、二種類の旅団を全国へ極力均一的に配置する、というもの。装甲機動旅団、航空機動旅団、この二つの旅団を以て師団を編成し、師団は各方面隊に一個師団、師団は方面隊管内を防衛警備する観点から広域師団とし、一方で方面隊は地誌情報収集や戦域後方支援と戦域防空及び後方支援基盤の全般支援と重整備及び補給管理に当てる、という提案を行いました。

広域師団案として、陸上自衛隊の現在置かれている師団と旅団の混在を一旦旅団へ改編し、旅団二個を以て師団を編成する案をこれまでに提示して参りました。この骨子は、師団と旅団が余りに多種多様となり過ぎ、運用上の互換性を各様に至った現状を打開するためです。

多種多様、総合近代化師団と即応近代化旅団、総合近代化旅団と即応近代化旅団に大きく分かれるのですが、総合近代化師団は機甲師団型と機械化師団型に別れ、即応近代化旅団も軽歩兵旅団型と空中機動旅団とに分かれており、旅団定数も2500から4500名、師団定数も6600から9000名まで、これでは戦術研究の一本化さえできません。

冷戦時代は単純明快でした、四個普通科連隊を有する甲師団、三個普通科連隊を基幹とする乙師団、普通科連隊に戦車大隊と特科連隊に施設大隊と後方支援部隊などで編成され、甲師団は戦車大隊に4個戦車中隊と特科連隊に直援大隊4個と全般支援大隊、という配分をとる。

そしてもう一つの編成、乙師団は普通科連隊3個に合わせ戦車中隊3個と特科は直援大隊3個に全般支援大隊、というものでした。全国画一、北海道を中心に機械化が進み最新装備は北海道が先に装備されていましたが、連隊と戦闘部隊の単位が四個か三個か、その程度の差異でした。

発想は単純です、装甲機動旅団は限られた戦車を集中運用する、航空機動旅団は方面航空部隊を一括運用し自動車化された部隊が空中機動と航空打撃力の支援により運用する、画一編成の部隊を全国へ配置するには戦車とヘリコプターがともに限られているので、集中配備した部隊が機動運用することで対応する、それ故の二種類の機動旅団が必要だ、と。
装甲機動旅団航空機動旅団案、昨年に続き再論です。師団、陸上自衛隊の戦略単位であり作戦主幹単位となる師団と旅団について、その将来編制の在り方を今回から論議してゆきます。

師団とは、英訳では事業部と同語で、単独で活動する上での必要な機能をすべて有する行動単位を示します、近接戦闘に当たる歩兵、火力戦闘に当たる砲兵、機動打撃に当たる戦車、障害処理及び構築や築城に当たる工兵、指揮命令を伝達する通信、これら部隊の稼働率を維持する兵站など、師団や旅団は一定規模の部隊を包括し、作戦を遂行できる単位を構成します。

わが国陸上自衛隊は、陸上防衛に際し全国を15の師団・旅団管区に分け、道北・道央・道東・道南、東北北部・東北南部・北関東信越・首都圏南関東甲州、東海北陸・京阪神紀州・山陽山陰・四国、北九州・南九州・南西諸島、とそれぞれ師団乃至旅団を配置し、防衛警備に当てています。

こうした中で、陸上自衛隊は管区ごとに師団と旅団を配置する従来の方式を、基本的に管区を持ったうえで管区に囚われず広範囲を運用する統合機動防衛力の整備へ、2010年代より着手する方針を示し、まず、重装備を広大な演習場を有し訓練環境に恵まれた北海道に集中する施策を提示しました。

しかし、この施策は著しい防衛力配置の不均衡と、有事における戦略機動力の整備不充分という問題を含んでおり、必要な時に必要な部隊を配置できない方向への整備は、専守防衛を国是とする我が国にあっては国民国土の生命財産を大きく損なう非常に懸念の残る内容を、財政難などを理由に選択しています。

そこで提案として提示するのが、二種類の旅団を全国へ極力均一的に配置する、というもの。装甲機動旅団、航空機動旅団、この二つの旅団を以て師団を編成し、師団は各方面隊に一個師団、師団は方面隊管内を防衛警備する観点から広域師団とし、一方で方面隊は地誌情報収集や戦域後方支援と戦域防空及び後方支援基盤の全般支援と重整備及び補給管理に当てる、という提案を行いました。

広域師団案として、陸上自衛隊の現在置かれている師団と旅団の混在を一旦旅団へ改編し、旅団二個を以て師団を編成する案をこれまでに提示して参りました。この骨子は、師団と旅団が余りに多種多様となり過ぎ、運用上の互換性を各様に至った現状を打開するためです。

多種多様、総合近代化師団と即応近代化旅団、総合近代化旅団と即応近代化旅団に大きく分かれるのですが、総合近代化師団は機甲師団型と機械化師団型に別れ、即応近代化旅団も軽歩兵旅団型と空中機動旅団とに分かれており、旅団定数も2500から4500名、師団定数も6600から9000名まで、これでは戦術研究の一本化さえできません。

冷戦時代は単純明快でした、四個普通科連隊を有する甲師団、三個普通科連隊を基幹とする乙師団、普通科連隊に戦車大隊と特科連隊に施設大隊と後方支援部隊などで編成され、甲師団は戦車大隊に4個戦車中隊と特科連隊に直援大隊4個と全般支援大隊、という配分をとる。

そしてもう一つの編成、乙師団は普通科連隊3個に合わせ戦車中隊3個と特科は直援大隊3個に全般支援大隊、というものでした。全国画一、北海道を中心に機械化が進み最新装備は北海道が先に装備されていましたが、連隊と戦闘部隊の単位が四個か三個か、その程度の差異でした。

発想は単純です、装甲機動旅団は限られた戦車を集中運用する、航空機動旅団は方面航空部隊を一括運用し自動車化された部隊が空中機動と航空打撃力の支援により運用する、画一編成の部隊を全国へ配置するには戦車とヘリコプターがともに限られているので、集中配備した部隊が機動運用することで対応する、それ故の二種類の機動旅団が必要だ、と。