昨日も江戸博の縄文2021展に寄ってしまった。私が4-5年前に書いた縄文小説の舞台(TN72, 445, 245, 248, 107, 田端、市ヶ谷加賀町2丁目、落合、中里)が勢ぞろいし眼を見張ったこともあるが、心が躍るような感動を覚える逸品が幾つも鑑賞できることが大きい。
当たり前のはなしだが、縄文時代の展示会なので作者不詳かつ作者全員すでに死亡している。残された情報は遺物や遺構からの客観的情報などだ。しかし最近の考古学や関連分野の著しい進歩でいろいろなことが分かり、私のように小説を書くこともできるようになって来ている。
心が躍るような感動・・・それはどこから来るのだろうか。私はこの7-8年縄文時代に興味を持ち時間があれば四季折々の現地を訪れ、本を読んだり講演会に出たりしたこともあり、作者の置かれた環境が初めての人よりは分かるようになってきたこともあるだろう。しかし、それ以上に当時も今も変わらないこと・・・
それは、孤独に対峙することである。そして、究極の孤独、愛の孤独は死の直前であることに気づく。コロナ禍は大なり小なり、私たちの多くを病や死という現実に近づけてくれた。富や名声を考えても、あるいは身近な大切な人のことを考えても、死は確実にそれらを空しいものにしてしまう。
ただ、不思議なことにその究極の孤独の奥に何かを感じるものである。心理学者のエリクソンは人格形成理論で孤独感の発達する時期に親密性も発達し、愛という言葉も使っている。人はそこに生きるための親密性や愛を認め生活に命を与える。本当に大事なことが、希望が見えてくる。縄文時代も今もそれは同じであろう。日本もそうだが世界中の人々も同じなのだろう。
それから、もう一つ。縄文時代にすでに確立していたと思われる専門性。縄文時代でも宗教家、建築家、芸能家、漆職人、アクセサリー職人、商人、特産品職人などは縄文中期から後期には存在したのではないかと妄想している。私はそれは人の心の特性から来ていると考えるがどうだろうか。縄文土器の型式を決める様々な要素。それは親から子に伝えられる一種のアイデンティティである。孤独の奥に見えるもの、そして今やらなければならないこと。それがパズルのようにつながってくる。
6/10 愛と孤独と親密さ
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