2-3日前から、娘から借りて、「星の王子様」(集英社文庫 サンテグジュペリ著 池澤夏樹訳)を読んでいた。
カトリックのフランスで育ち、飛行機に乗り44歳の若さで亡くなったサンテグジェペリの物語である。
砂漠で墜落して星の王子様に出会うのだが、4日目の朝の星の王子様との会話。
・・・だからそうしたいと思った時はいつでも夕暮れが見られる。「1度なんかね、ぼくは44回、日の沈むのを見たよ!」そう言ってからきみは付け加えたー「ほら、淋しいときほど夕日を見たいって思うものだから」・・・(同書 35ページ)
小さい星の上で、夕日を見るために椅子をずらし夕日を見続ける星の王子様のイメージは楽しい。
昔、海外旅行をしたとき夜間機内から、ずっとオリオン座を見続けたことを思い出す。航空機で地球の自転速度と同じで飛べば、理論上夕日を見続けることもできるのだろう。
昼と夜の境界である、夕方。二つの相反する世界のせめぎ合う境界の夕方。そしてそこで、美しい夕焼けが観られるのだ。
普通は一日に一回しか見られない夕日。星の王子様は44回椅子をずらせて観た。
知人のAさんが遠く異国の地で亡くなった。Aさんは44回椅子をずらせて夕日を観るタイプの活動家であった。(意思決定2/3)
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