石川啄木の名歌の中に次の歌がある。「ふるさとの訛なつかし停車場の人ごみの中にそを聞きにゆく」。この停車場は上野駅という説が主流だが、東北弁を聞きにわざわざ上野駅までというのはちょっと不思議な気がしていた。しかし、生き甲斐の心理学を学び、人とひとと(人と神仏ということもあるかもしれない)の心の繋がりという問題を考えてきたためか、なるほどと思うようになった。
仕事や家庭などで大切な人がいる。そして、お互いに親しくつきあっていたのに、あるときを境に表面的な部分では繋がっているように見えるかもしれないが、深いところで切れてしまうことがある。そして、長い年月が経ったりする。そして、ここが大切だが切れていることに孤独を感じ、繋がることができたらなと願うように。ただ、それは願いであって簡単には繋がらないものである。意識だけの問題だけでなく、人には無意識の領域もあるのだ。そんなある日、何気ない一言を呟いたことを聴いて突然繋がる。神秘的とも言えるような一言。しかし、それは決して煌びやかな言葉ではなく、懐かしい一言であったりする。啄木の場合であれば、訛り懐かしい一言。これは、私の半分妄想であるかもしれないが、ある一言でつながることができたのでは。
私も年をとってきて、より孤独を感じる年になってきたようだ。後期高齢者になったり80歳代、90歳代になれば(生きていたらの話だが)、もっと孤独を感じるだろう。そんなときに、言葉もあるが五感を通して誰かにつながり直す。これほど幸せなことはないかもしれない。
頭の写真は八幡平周辺(2015年)、次の写真は縄文時代中期のTN446遺跡の側の公園からの写真(縄文時代に信仰の山であった蛭ヶ岳と富士山が見える)
9/10 愛と孤独と親密さ
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