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縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

縄文が生き甲斐になるとき?五感をとおして何かが・・(6/10 縄文を五感で探る)

2022-08-08 | 第十一章「五感で面白おかしく」

写真は何処にでもありそうな東京の郊外の公園。しかし縄文時代に嵌まりこの公園周辺に遺跡があることを知り、さらに発掘調査報告書を読んでからは、以前と全く違うように感じるようになった。

公園には犬の散歩をする男性。近くの花壇の世話をするご婦人・・・いろいろな方が通り過ぎるが、今ここの風景だけでなく、例えば10,000年前ご先祖さまが家族で竪穴住居で食事をしていたり、3500年前の縄文後期人がトーテムポールを作っていたり、高台から南西の山の端にちょこっと顔を出している蛭ヶ岳に感動する人々、そんなことをふと妄想するようになった。

人が、毛虫から蝶のように大きく変身するのは、五感体感で何かを知覚してからだと思う。それは表面的な身体や生育史のレベルではなく、こころの奥の魂で感じた時。普段はいきるための鎧で覆われている奥の奥が疼く時。そんな時に自分が観え、人生が観える。

7歳の時に1年アラスカで経験した五感の記憶の中にそんな深い記憶がある。当初は言葉がまったく分からず(Google翻訳ももちろん無く)おどおどしていたときに優しく助けてくれた小学校の先生。誰もいない公園で不思議なトーテムポールを眺めていた時の不思議な気持ち。家の裏で大きな木の枝がハンモックのようだったこと。雪の道で側溝に落ちそうになり助けてくれた少し上の女子。それが私の縄文の原型(笑)なのかもしれない。

それから60年くらいたった2014年。啐啄同時と言う言葉があるが、地域でのストーンサーク見学会で縄文に興味をもつようになり、夏に黒曜石ミュージアムを訪ねたことが決定的だった。そこから1時間くらい掛けて黒曜石採掘場を巡り、星くそ峠も登った。そこでの風景や地面に落ちている縄文人も触ったかもしれない黒曜石の破片。峠を吹く夏の心地よい風や野の花。見えないが野生動物の臭い。それが遅ればせかもしれないが縄文にうつつを抜かす人生の始まりだったようだ。縄文ワールドにようこそ・・どこかで縄文人が囁いていたのかもしれない。

人の変容はロジャースの6つの条件と関係するようだ。①自分を肯定してくれるようなラポールの存在②どこか不統合な私③統合された愛そのものの魂?の存在④無条件の優しさ⑤自分への理解⑥ちょっとした愛の伝達。

8月6日、「掘る女 縄文人の落とし物」(松本貴子監督)、素晴らしいドキュメンタリー映画を鑑賞することができた。この映画を見て感じたことは、まさしく自分の体験とかさなる。なぜ、人は縄文に魅せられるのか。文字も無く来歴もほとんど分からないモノを中心にした考古学に魅せられるのか。土器や土偶、遺構・・に惹かれ、人生を変えて行くのか。実際に縄文人が作ったものに触れてみる。時間を経ても同じ場所に立つ。そういったことが全てではないもののきっかけになるのではないだろうか。観念だけの危ない世界から、五感で立つ世界に。

6/10 縄文を五感で探る

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「縄文小説 森と海と月 ~五千年前の祖先の愛と魂~」

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  電話:03-3357-8642(書籍・視聴覚)

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 なお、国会図書館、八王子市図書館でも閲覧できます。

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       森裕行

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