以前、楊逸さんが芥川賞を受賞されたときに以下の日本文をこのブログに書いたが、それが標記のChina Blog Mediaにこれが英訳されていることを知った。それでこの英文がすばらしいのでここに載せておく。
日本文の前にあるBlogger physicomathとは私のことである。「評価されて」をwell-receivedとか「すばらしい」をincredibleとか訳されている。こういう英語を書けるようになりたいと思うが、とうてい私には無理である。
一つだけ注意をしておくと私は「母語」といって「母国語」とは書いていないことである。言葉には国は関係ない。私が母語という言葉を母国語の代わりに使うようになったのは田中克彦「ことばと国家」(岩波新書)を読んでからである。みなさんにも母語という言い方をお勧めしたい。
そういう意味では「国語辞典」という言い方にも心理的な違和感がある。「日本語辞典」というべきではないかと思う。また、どこの出版社だか覚えていないが日本語辞典という名の辞典が出ているのはそういう配慮がすでにされているのかもしれない。
ちなみにドイツ語はドイツという国だけで使われているわけではないのだから。ともかくも理屈は抜きに以下の英文を楽しんでください。
Blogger physicomath was also impressed:
日本人でも多和田葉子さんだかがドイツ語で小説を書いてドイツ語圏で評価されて何かの賞をとったというので評判になったが、それでも母語でない言葉で書いて文学賞をとるというのはすばらしい。
Among Japanese, there was also Yoko Tawada, who wrote a novel in German that was well-received among German-speaking countries, and won some kind of prize. But even so, to write in a language that is not your mother tongue, and win a literature prize, that is incredible.
<
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます