田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

雪や氷の結晶を探る

2011-02-13 16:40:17 | 講演・講義・フォーラム等
 道新ぶんぶんクラブが北海道大学の協力を得て開催している教養講座「エルムの杜の宝もの」を受講した。今回のテーマは「雪や氷はなぜできるのか」というものだった。

 物理の話は難しい。
 聴いている私が十分理解できないものだから、そのことを伝えるのはなおさら難しい話になる。

        
       ※ 講座の会場となった北大総合博物館です。鈴木名誉教授
        のノーベル賞受賞を讃える横断幕が掲げられていました。
 
 「冬の豊平川を遡る」シリーズのためにレポートする時期が遅れたが、2月5日(土)午後、北大総合博物館で開催された表記講座を受講した。
 講師は北大低温科学研究所々長の古川義純教授だった。
 古川氏は「雪は天から送られた手紙である」という言葉でも有名な雪の博士・故中谷宇吉郎博士の弟子を自認する方であるが、現在の専門は「氷の結晶」を研究されているそうである。

 講座はまず、さまざまな形の「雪の結晶」を提示され、結晶の形の違いは生成過程における温度と湿度に違いによると説明された。
 また、故中谷博士が人工的に雪の結晶を生成した実験装置について説明を受けたが、装置そのものは割り合い簡単で、低温下の筒内においてニクロム線で蒸気を発生させ、そこに「うさぎの毛」を下げておくことで、それが結晶の核となって雪の結晶が生成するとのことだった。

        
        ※ 故中谷博士が考案した雪の結晶生成装置です。


 次に古川氏の専門の「氷の結晶」についてですが、氷も雪も似たような六角形の樹脂状の結晶を生成するとのことだが、地上では重力などの影響があって理想的な結晶が出来づらいそうだ。
 そこで古川氏たちはスペースシャトル内の無重力の状態の中で氷の結晶を生成する実験に取り組み、見事きれいな六角形の結晶を生成することに成功したという。その生成過程の動画を見せていただくことができた。

        
        ※ 講義をする古川教授と前にあるのは雪や氷の分子模型です。

 理想的な氷の結晶を無重力下で生成できたことは、科学者にとっては相当に意味のあることであるらしい。というのも、こうした基礎実験が結晶構造をもつすべての物質に応用できる可能性があるかららしい。

        
        ※ 総合博物館内にある故中谷博士の研究室を再現した
         部屋です。(普段は公開していません)

 素人向けに噛み砕いて優しく説明してくれた古川氏の努力もあり(古川氏は相当苦労されているように見えた)、ようやく以上のことが理解できた。
 う~ん。物理の話は難しい。

        
        ※ 博物館では鈴木名誉教授が受賞したノーベル賞
         メダル(レプリカ)が展示されていました。


ロング・スノーシュー・トレッキング 

 「冬の豊平川を遡る」の第二日目を本日実施しました。
 今回は予定通り直線距離にして約13K、実歩数28,000歩、換算すると約16.5Kでした。
 今回は前回のように疲労困憊となることもなく、元気に帰宅しました。
 その様子はまた近日中にレポートします。