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私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

古の道を往く旅を振り返る 6

2016-04-11 19:23:16 | ロングトレイルフットパス
熊野古道の宿 

 熊野古道トレッキングはかなり人気が出てきたとはいえ、私の体験からも言えるようにまだまだ一般の観光客が好んで歩くルートではない。したがって、宿泊施設も必ずしも充実しているとはいえないのが実態のようだった。 

 今回の私の旅は全体で7泊8日の旅だった。
 そのうち、熊野古道外の4泊は都市での宿泊だったためビジネスホテルを利用した。
 熊野古道トレッキングはかなり人気が出てきたとはいえ、私の体験からも言えるように一般的な観光ルートではない。したがって、宿泊施設も必ずしも充実しているとはいえないのが実態のようだった。
 古道トレッキングをした3泊を熊野古道内の宿泊施設を利用したがその宿泊事情についてレポしてみる。。

 難関だったのは、一日目の宿泊だった。当初は二日目の負担を少しでも軽くするため「継咲王子」の近くにある野中という集落に宿泊を予定した。そこには確か3軒ほどの宿があった。2ヶ月前に予約を入れたが、どこも満室だった。一つの宿のキャパがかなり小さいようだった。
 しかたなく、約4キロ手前の「近露王子」の集落の「民宿ちかつゆ」に宿泊を予約した。         

 「民宿ちかつゆ」は民宿らしい民宿と云えようか?夕食の時に主人が私たちに親しく話しかけてくれて、翌日の歩くルートについても詳しく情報を伝えてくれた。
 主人によると、最近の宿泊客の3/4は外国人だということだ。事実、この日も私を含めて日本人は3人、外国人が8人という状況だった。
 このことはライブレポでも触れたが、西欧諸国の人たちの健康志向と、東洋の神秘的な雰囲気に憧れる人たちが増加していることをうかがわせてくれた。
 「民宿ちかつゆ」は小さいながらも温泉を併設していたこと、一人宿泊だったこともあり、一泊二食付で9,870円とそれなりの宿泊料だった。

            

 二日目は「熊野本宮大社」のある本宮町という集落だった。ここも私の情報では宿泊施設は2ヵ所しかなく、その一軒「蒼空げすとはうす」というB&B形式のビジネス風の宿泊施設にその日の宿をとった。
 熊野本宮大社を参詣する人たち(観光客)は、近くにある温泉場(3ヵ所くらいあるようだ)のホテルに宿泊するらしい。
 この宿は、前日の民宿とは違い、バス・トイレ付のいわばビジネスホテル形式の宿だったが、一泊朝食付きで7,000円だった。
 夕食が付かないので、本宮町の町中で摂らなくてはならないのだが、ここの集落全体の店の閉店時間が早く、私が着いたときにはたった一店しか開いていなく、ちょっと不便を感じた。

           
          
           
            
 三日目の小口集落も宿泊施設は一軒の民宿と、私が宿泊した「小口自然の家」しかなかった。「小口自然の家」は旧中学校を改造した宿舎ということだったが、部屋は一般の日本旅館のようだった。
 熊野古道を歩く人のほとんどは、この「小口自然の家」を利用しているようだ。事実、夕食に集まった人たちは全て熊野古道トレッキングの人たちばかりだった。
 ここの宿泊料は一泊二食付で8,000円だった。

           
            
 以上のように、熊野古道の中辺路ルートをトレッキングしようとする者にとって宿泊先の選択肢は、今のところほとんどないに等しいかもしれない。
 それでも熊野古道における宿は、唯一トレッカー同士が触れ合うところである。
 事実、「民宿ちかつゆ」では、大分から来た夫婦のトレッカーと、「小口自然の家」では私とは反対方向から進んできた岡崎市の二人組の人と親しく情報交換をすることができた。

 旅は、出会いと別れの連続である。「一期一会」とは、良く言ったものである。「民宿ちかつゆ」で出会った大分の夫婦は、翌日バスを利用しながら熊野本宮大社を目ざすと云っていた。
 「小口自然の家」で出会った二人は、私とは反対方向に向かっていたのに、その後奇跡的な再会を果たすことになる。(そのことについて詳しくは明日の投稿で)
 その他にも出会った人はたくさんいたが、まさに「一期一会」…、一瞬の出合が私の旅を豊かにしてくれた…。