アグネス・チャンって素晴らしい女性だなぁ、と私は認識を新たにした思いだった。先日の彼女の講演は素直にそう思えるほど魅力に満ちたものだった。そして、その後を担った医師・中川氏の話もまた説得力のあるものだった。
4月27日(水)午後、北海道と(株)日本生命が共催する「がんを知り、がんと向き合う」道民セミナーが開催され、参加した。
セミナーは2部構成となっていて、第1部が「明るくさわやかに生きる」~アグネスが見つめた命~と題してアグネス・チャン氏が講演した。
第2部は、「新・がんのひみつ」 と題して東京大学医学部付属病院・放射線科准教授の中川恵一氏が講演した。
アグネス・チャン(以下、アグネスと表記)は、私には1970年代に香港からやって来て「ひなげしの花」をヒットさせた歌手としてのイメージしかなかった。あれから40数年、彼女は歌手・エッセイスト・教育学博士といった肩書をまとって私たちの前に登場した。
40数年も経っているのに、私たちの前に登場した彼女は40数年前のイメージそのままに“さわやか”なアグネスとして登場した。
彼女がなぜこのセミナーの講師を担ったかというと、彼女には乳がんの患った体験があったからだ。歌手という職業柄、自らのがんを告白することにはためらいがあったという。当時はまだがんに対する社会の偏見があったそうだが、彼女はあえて告白することによってそうした偏見を改めたいと考えたそうだ。
幸い、彼女の場合は“早期発見”だったため今は完全治癒したそうである。
がんを発見した経緯のこと、がんの手術のこと、放射線治療やホルモン治療のこと、それらをアグネスは分かり易く、時にはユーモアを交えながら、明るく語った。
私が彼女を“聡明”だと感じたのは、歌手生活で培ったエンターティナーとして聴衆を惹き込みながら、主催者が期待する趣旨をしっかりと語り、聴衆の共感を呼んだと感じたからである。
当年60歳とはとても思えない若々しさと明るさを振り撒き、「がんは早期発見が何より大切!」とまとめ、彼女が舞台を去る時に歓声にも似た大きな拍手で送られたところに、それが表れていた。
続いて登場した医師・中川恵一氏は、テレビ番組「世界一受けたい授業」にも出演したことのある有名な医師だそうだ。
中川氏はテレビ出演の経験がそうさせるのか、難しい“がん”の話をとても分かり易く私たちに伝えてくれた。
その中から、私が特に印象に残ったことを記すと…。
がん細胞は人間の体の中で毎日約5,000個も発生している。がん細胞は遺伝子が傷ついて死なない細胞のことをいう。そのできたてがん細胞を攻撃するのがリンパ球である。といったことを述べられた。
そしてリンパ球の攻撃をかいくぐって生き残ったものが「がん(癌)」ということだ。
中川氏はがんで命を落とさないためには、「がんにならない生活習慣」と「早期発見・早期治療」が不可欠だと述べられた。
その早期発見であるが、自覚症状があらわれた段階では早期発見とは言わないという。早期発見とは自覚症状もない段階で、検診によって発見される段階を指すという。その
段階での発見だと、現代医療においてはかなり高い治癒率だという。
だからこそ、がん検診をぜひ受けてがんで命を落とさないでほしい、というのが中川氏の結論だった。
今回のセミナーはどちらの講師の話にも説得力があり、有意義なセミナーだった。
4月27日(水)午後、北海道と(株)日本生命が共催する「がんを知り、がんと向き合う」道民セミナーが開催され、参加した。
セミナーは2部構成となっていて、第1部が「明るくさわやかに生きる」~アグネスが見つめた命~と題してアグネス・チャン氏が講演した。
第2部は、「新・がんのひみつ」 と題して東京大学医学部付属病院・放射線科准教授の中川恵一氏が講演した。
アグネス・チャン(以下、アグネスと表記)は、私には1970年代に香港からやって来て「ひなげしの花」をヒットさせた歌手としてのイメージしかなかった。あれから40数年、彼女は歌手・エッセイスト・教育学博士といった肩書をまとって私たちの前に登場した。
40数年も経っているのに、私たちの前に登場した彼女は40数年前のイメージそのままに“さわやか”なアグネスとして登場した。
彼女がなぜこのセミナーの講師を担ったかというと、彼女には乳がんの患った体験があったからだ。歌手という職業柄、自らのがんを告白することにはためらいがあったという。当時はまだがんに対する社会の偏見があったそうだが、彼女はあえて告白することによってそうした偏見を改めたいと考えたそうだ。
幸い、彼女の場合は“早期発見”だったため今は完全治癒したそうである。
がんを発見した経緯のこと、がんの手術のこと、放射線治療やホルモン治療のこと、それらをアグネスは分かり易く、時にはユーモアを交えながら、明るく語った。
私が彼女を“聡明”だと感じたのは、歌手生活で培ったエンターティナーとして聴衆を惹き込みながら、主催者が期待する趣旨をしっかりと語り、聴衆の共感を呼んだと感じたからである。
当年60歳とはとても思えない若々しさと明るさを振り撒き、「がんは早期発見が何より大切!」とまとめ、彼女が舞台を去る時に歓声にも似た大きな拍手で送られたところに、それが表れていた。
続いて登場した医師・中川恵一氏は、テレビ番組「世界一受けたい授業」にも出演したことのある有名な医師だそうだ。
中川氏はテレビ出演の経験がそうさせるのか、難しい“がん”の話をとても分かり易く私たちに伝えてくれた。
その中から、私が特に印象に残ったことを記すと…。
がん細胞は人間の体の中で毎日約5,000個も発生している。がん細胞は遺伝子が傷ついて死なない細胞のことをいう。そのできたてがん細胞を攻撃するのがリンパ球である。といったことを述べられた。
そしてリンパ球の攻撃をかいくぐって生き残ったものが「がん(癌)」ということだ。
中川氏はがんで命を落とさないためには、「がんにならない生活習慣」と「早期発見・早期治療」が不可欠だと述べられた。
その早期発見であるが、自覚症状があらわれた段階では早期発見とは言わないという。早期発見とは自覚症状もない段階で、検診によって発見される段階を指すという。その
段階での発見だと、現代医療においてはかなり高い治癒率だという。
だからこそ、がん検診をぜひ受けてがんで命を落とさないでほしい、というのが中川氏の結論だった。
今回のセミナーはどちらの講師の話にも説得力があり、有意義なセミナーだった。