田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

映画 170 シン・ゴジラ

2016-09-07 21:45:56 | 映画観賞・感想

 予想外の大ヒットになったという映画「シン・ゴジラ」。遅ればせながら9月5日(月)午後、シネマフロンティアで観賞してきた。なるほど、と思えるリアル感たっぷりの映画はヒット作になる魅力に満ちた映画だった。 

                  

 私がゴジラ物を映画館で観たという記憶はない。そもそもフィクション物は私の好みではなく、しかもゴジラ物はそのフィクションの最たるものだと思っていたからだ。
 それなのにどうして今回は観ようと思ったのかって? それには二つの理由がある。

 一つは今作が予想外と言えるほどのヒット作となったということだ。何故なのか?それを実感したいと思った。

 もう一つは、道立近代美術館が9月9日から「ゴジラ展」を開催するという。まるで映画とコラボするような企画だが、両者ともに観てみるというのも一興に値するのでは、と思ったのだ。

                  

 さて映画の方だが、評判どおりの素晴らしい出来である。
 映画のプロデューサーが「完成した映画でファンタジーなのはゴジラだけ」と述べたということだが、その言葉どおりリアル感たっぷりで、どこか作り話的な匂いを感ずるフィクションとは一線を画する仕上がりとなっている。

        
        ※ 放射能の影響もあり、初めの2倍の大きさになって鎌倉の海岸に現れたシン・ゴジラです。

 映画は東京湾に現れた「巨大不明生物(後にゴジラと命名)」が東京の街を破壊し、続けて神奈川・鎌倉市に現れて街を破壊しつくすのだが、日本政府はその対応に右往左往する様が実にリアルに描かれている。
 自衛隊の出動を要請するも、自衛隊が持つ火器ではゴジラはびくともせず、再び東京都内を破壊し始めた。政府はとうとう米軍の支援を要請し、米爆撃機の特殊爆弾によって初めてゴジラは傷を負うが、それでも破壊は止まらない。さて結末は?

          
          
 緊迫した政府、あるいは関係者を演ずる俳優陣も長谷川博己、竹野内豊、石原さとみを筆頭に300人が出演するという豪華版で熱演している。
 この映画の魅力は、観る者によってまだまだあるが、私がリアル感をもって観ることができたのは、「東日本大震災」や「福島原発事故」、あるいは「熊本地震」など、身近に災害を感ずることが多くなってきたことがある。
 さらには「南海トラフ地震」も現実味をもって語られる昨今にあって、放射能と関連する「ゴジラ」が出現し、大都会を壊滅的に破壊するというストーリーは、「あるいは似たような現象が将来起こるかもしれない」という恐怖感をもって映画を見入ってしまうところがあった。

 映画があくまで絵空事であることを願うのはもちろんのことだが、久しぶりに興奮しながらスクリーンに魅せられた映画だった。

 ※ なお、「シン・ゴジラ」の「シン」は、「新」、「真」、「神」の意味が含まれているとのことだ。