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私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

「おこると損」ってホントですか?

2016-09-08 21:13:15 | 講演・講義・フォーラム等
 怒ると体に悪い、とは昔から言われていたように思う。そのことがどうやら科学的にも証明されているらしい。いつも笑顔で明るく暮らしたい、という思いは誰もが抱く願望であるが、なかなか思うようにいかないのも事実である。北海道で演劇を指導されている方からの話を伺った。

 受講してから少し時間が経ってしまった。
 9月2日(金)午後、かでる2・7で開催された「かでる講座」の第7回講座は、札幌で活動する日本俳優連合所属日本演劇教育連盟の金田一仁志氏「『おこると損』ってホントですか?~演劇から人間を考える~」と題して講演されたのを聴いた。

          

 金田一氏は、表題の疑問に対する答えを一冊の本から見出だしたという。
 それはアメリカの心理学者ゲイツ博士が行った実験結果だそうである。
 ゲイツ博士は人間が吐き出す息について分析する実験をしたという。それは人間が吐き出す吐息を冷却したガラス管に集め、さらにそれを液体窒素で冷やすと沈殿物ができるという。その沈殿物が、健全な人の場合は無色だが、怒った状態で吐き出したものは栗色、悲しみや苦しみを伴ったときは灰色、後悔し苦しんでいる状態のときは薄紅色になったそうだ。
 そして博士は、栗色の沈殿物(怒ったときの吐息)を水に溶かしてネズミに注射したところ、ネズミは数分後に死んでしまったという。

 このことが、医学的・科学的にどれだけ広く証明されているかどうかは不明だが、さもありなんと思う実験結果である。

          

 さて、金田一氏の話は氏の生い立ち、過去の仕事上の出会い、演劇を教えている時のエピソード、等々…。話題があちこちと飛んだために、それをまとめる力は私にはない。
 その中で、私が最も関心を抱いたのが、金田一氏の高校時代のエピソードである。
 氏は紋別市の出身であるが、紋別南高時代に演劇に興味を持ち、脚本づくり没頭していたとき、ある中学校の演劇顧問との出会いが本格的に演劇へ進む契機になったということだった。
 その演劇顧問という方が、私にとって同じ町で教鞭をとったことのある松岡義和氏だった。彼は日大の芸術学部を出て、網走管内(現在オホーツク総合振興局管内)の中学校に勤務し、網走管内に芸術教育の種を蒔き続けた方である。私も彼が主管するワークショップに参加した経験があった。
 金田一氏の話から、氏が松岡氏の教えにいかに影響されたか、そして今も心から尊敬していることがよく伝わってきた。

 金田一氏は「笑う門には福来たる」ということにも触れられたが、同じかでる講座で5月に、北海道笑ってもいいんでない会笑司長の伊藤一輔氏が『笑いは健康の源!~笑いと人とのステキな関係~』と題する講演も伺った。
 言われていることはとても分かるのだが…。

 怒りをどこかへ忘れ、いつも笑って過ごしたいとは誰もが願うことだが、そうはいかない現実との狭間の中で生きている私である。