Caféというよりは定食屋さん的雰囲気が漂うお店だった。60代と思しきご婦人二人で切り盛りする店には、常連と思われる中高年のお客さんが会話を楽しみながらランチ(定食)を頬張っていた。
予定も何もしていなかったカフェを突如訪れることになった。というのも、この日(12日)大谷大学でMarimba Concertがあると聞いて、地下鉄を乗り継いでやってきたのだが、どうやら日程を間違えていたことが大学に着いてから判明した。すると、急にお腹がすいてきたことを意識した。
すると、地下鉄「東区役所」駅を降りて大谷大学に向かっていたとき、道筋にCafé「紙風船」があり、店の前には「軽食喫茶」という看板も記憶があった。
「紙風船」というと、私の中では時々店内でライブを開催しているカフェではないか?という思いがあった。しかし、それは何かの記憶違いのようだった。
というのも、店の扉を押して店内に入った時にそれは一見して「違う!」という思いに至ったのだ。ネット上にこの店を評して「正しき昭和喫茶」と表現した記述があったが、店内は古色蒼然とした感じであり、先客の4人は全て中高年の方々ばかり、さらには店のスタッフも60代と思しきお二人と、まさに昭和時代の喫茶店という感じだった。それは私にも懐かしい思いを呼び起こしてくれる光景ではあったが…。
私はメニューを見て「日替わりランチ」を注文した。日替わりランチはかなり人気のメニューのようで、あらかじめ用意ができていたのか直ぐに出てきた。内容は「鶏肉のピタカとサラダ」、「タラコとコンニャクの子和え」、「青菜の胡麻和え」、「ニシン漬け」がワンプレートに載り、それにご飯と味噌汁という内容だった。お腹がすいていたこともあったのか、美味しくいただくことができ、量も十分だった。
私は食後にコーヒーを注文した。しかし、他のお客さんたちはどうも食後のコーヒーはあまり飲まないようだった。そのためだろうか?朝淹れたコーヒーがやや煮詰まって苦い感じが強かったのは私の思い過ごしだろうか?
店内にいたお客さん、あるいは来店するお客さんたちとお店のスタッフの方との会話が聞くとはなしに耳に入ってきたのだが、ほとんどが常連のお客さんたちのようだった。そうしたお客さんたちはお店のスタッフとの会話を楽しみにして来店しているようだった。
地下鉄「東区役所」駅前から近いという好立地にあって、昭和チックなCaféが存在していることは地域に住まわれている中高年世代にとっては絶好のコミュニケーションの場として貴重な存在なのかもしれない。正しき昭和喫茶「紙風船」が一日も長く存在することを願いながらお店を後にした。
【紙風船 データー】
札幌市東区北25条東7丁目1-24
電 話 011-741-3571
営業時間 ?
定休日 ?
駐車場 無
座 席 20席(ボックス16席・カウンター4席)
入店日 ‘21/01/12