それは文字どおり、型破りな授業を行う一人の教師が国内最底辺の教室の子どもたちを全国トップクラスに食い込ませるほど向上させたという実話を映画化したものだそうです。教師と子どもたちが織り成す教室の日々は、美しくも感動的な物語でした。


最近、ちょっと映画づいている私です。
昨日(1月23日)お昼、シアターキノで公開されているメキシコ映画「型破りな教室」を観賞しました。平日お昼にもかかわらず、結構な人がこの映画に足を運んでいることに内心驚いていました。
映画は、アメリカとの国境近くあるメキシコ・マタモロスの小学校。子どもたちは麻薬や殺人といった犯罪と隣り合わせの環境で育ち、教育設備は不足し、教員は意欲のない人ばかりで、学力は国内最底辺でした。そこに中学校教師だったファレス先生(エウヘニオ・デルベス)が中学校教育に幻滅して赴任します。

※ 子どもたちと楽しく談笑しながら探究的な授業を展開するファレス先生です。
ファレス先生は赴任早々からユニークで型破りな授業を展開し始めます。
最初の授業でファレスは子どもたちに「これは救命ボート。どれも乗れる人数は同じ。乗れない人は溺れる。ボートは6つ、君たちはどうする」と23人の子どもたちに問いかけます。
驚き、戸惑いながらも子どもたちは考え始めます。ひとつの発見が新たな疑問を生みます。疑問を解決しようとしても学校のパソコンは動かない。そこでファレスは子どもを引き連れて図書室に向かう。
こうして子どもたちはファレスのユニークで型破りな授業を通して探究する喜びを知り、それぞれの興味や才能を開花させていくのです。
映画は特に3人の子どもに焦点を当てて展開します。その3人とは…、
ゴミ拾いで生計を立てている父と暮らすパロマ(女の子)
弟・妹と手を繋いで登校するルペ
麻薬のカルテに生まれたニコ
それぞれがハッピーエンドに終わるわけではないのですが、3人はファレスに出会ったことで、それぞれの才能に気付きます。しかし、ニコは悲劇的な最期を遂げるし、ルぺはやがて母が生む乳児を育てるために学校を休まねばならなくなります。パロマも学業の道を諦めかけていたところ、父親が彼女の才能に気付き、学業を継続させる決心をします。
ファレスとの一年を終える時、全国学力テストが実施されます。ファレスのクラスの成績は飛躍的に向上し、うち10人は全国上位0.1%のトップクラスに食い込むという快挙を達成したのです。もちろんその10人の中に、パロマもルぺも入っていました。

※ ファレスや変わっていく子どもたちに影響され、ファレスを応援するチュチョ校長。
この快挙はメキシコ中を沸かせたようです。それが映画化に繋がったということのようです。
映画では主演のエウヘニオ・デルベスの熱血ぶりがとても印象的でしたが、マタモロスの小学校の超肥満体のチュチョ校長役のダニエル・ハダッドがいい味を出していました。
映画のレビュー欄では、日本の教育と対比させて、定番のように日本の教育を批判的に見るレビューも少なからずありましたが、現在の日本の教育も以前とは違い、課題探究的な指導も導入されてきています。
今回のように 「型破りな教室」のような教育が紹介されることにより、現状の改善に向かう一助となるような気がしています。
この快挙はメキシコ中を沸かせたようです。それが映画化に繋がったということのようです。
映画では主演のエウヘニオ・デルベスの熱血ぶりがとても印象的でしたが、マタモロスの小学校の超肥満体のチュチョ校長役のダニエル・ハダッドがいい味を出していました。
映画のレビュー欄では、日本の教育と対比させて、定番のように日本の教育を批判的に見るレビューも少なからずありましたが、現在の日本の教育も以前とは違い、課題探究的な指導も導入されてきています。
今回のように 「型破りな教室」のような教育が紹介されることにより、現状の改善に向かう一助となるような気がしています。
最近、シアターキノの上映作品の選定眼の良さに気付いた私です。近いうちにさらに一本観賞予定です。