温暖化、食糧危機、プラスチック汚染、等々…、地球に、そして私たちに今大きな危機が訪れている。それらの危機に対して私たちに解決する術があるのか?「めだかの学校」の仲間と共に考えた…。
昨年1~3月にかけてNHKスペシャル「2030未来への分岐点」という番組が放映された。大変な反響を呼んだ番組で再放送、再々放送されたので多くの方が目にされたと思う。見逃した方のために少し詳しく説明すると、地球は今さまざまな危機に直面しており、2030年までの10年間(すでに残り8年間だが)のうちにそれらの問題を解決することができれば「持続可能な地球」となり得るが、解決できない暁には滅亡の道を突き進むことになると警告するものであった。私たちは今その分岐点にいるという趣旨の番組だった。
番組では特に顕著な危機を次の3回に分けて放送した。
◆第1回 暴走する温暖化 “脱炭素” への挑戦
◆第2回 飽食の悪夢~水・食料クライシス
◆第3回 プラスチック汚染の脅威 大量消費社会の限界
私はこの放送を視聴して、すぐに私が所属する「めだかの学校」の学習素材として活用しようと提案し、DVDフォーラムの形で実施することにした。ところが周知のようにコロナ禍に見舞われたことで集合学習がままならず、一年遅れで今年度になってようやく集合学習をすることができ、4月から3回に分けて放送を視聴し、先日6月13日に予定の学習を終えることができた。
※ 異常気象で干上がった大地
3回の視聴で「めだかの学校」の仲間たちは改めて地球の危機を知り、慄然とした思いを抱いたようであった。地球の温暖化についてはある程度の知識もあったが、食糧危機、プラスチック汚染についてはかなりの衝撃だったようだ。そして話し合いの中で、「個人の努力では限界がある」という趣旨のある種あきらめに似た意見も散見された。確かにそう思わざるを得ない世界の現況ではある。
※ 海岸に流れ着く大量のプラスチックごみ
しかし、望みはないだろうか?世界をどう導いていくかは、指導者たちの思惑にかかっている。特別な国を除いて、世界の指導者たちの考えは民意に大きく影響されるはずである。温暖化問題に世界が一歩踏み出したように、食糧問題にしても、プラスチック問題にしても、今よりもっと広く強く広報していくことで民意を形成することが必要ではないだろうか?時間は待ってくれないが、私はそこに期待したいと思う。きれいごとと言われればそれまでだが、手をこまねいている暇はない。
※ 我々は地球人は明るい未来へ進むのか?それとも暗黒の未来に足を踏み入れるのか?
そしてもう一つ、広報によって目覚めた一般大衆は小さなことでも実践に移していく覚悟を持つことが必要だと思う。この両輪によって2030年を迎える時にぜひとも暗黒の未来ではなく「希望の未来」への扉を開けてほしい、と切に願った「めだかの学校」の学習会だった…。
※ 掲載した写真は全てウェブ上から拝借したものです。