モモちゃんへ
日々の出来事を亡きモモに教えます。
 



久々に感動しましたね~ 目が悪くなって読書を控えてるけど でも一気に読みました。  光文社 三浦しをん著 【舟を編む】 です。

帯の紹介文 不器用な人間たちが辞書編集部を舞台に、恋に仕事に右往左往 新しい辞書「大渡海」は編みあがるのか です。

私は 辞書を作る過程の話が興味深かったです。。

 

昔は辞書好きでしたが 30代後半で見づらくなりました。(もう老眼か~) あしや会のrちゃんが誕生日プレゼントなにがいい? っていうから迷わず・・・ 大きな活字の辞書 と言いました。 B5判の辞書です。

最近はパソコンで検索すればなんでも即座にわかるから 殆ど辞書を開くこともなかった・・・

読み始めてすぐ 辞書の事が気になって手元に持ってきました。 私のは 三省堂 国語辞典 第三版  辞書の最後のページです。30年以上前なのにこんなに高かったんだ。。

 

小説の 辞書、大渡海 を作るのに15年間もかかるんですが いつも用例採集カードを持ち歩き 目で見た言葉、耳で聞いた言葉をまず拾い集める

最後まで 年がら年中です。。 

私の辞書の 序文にも 用例採集から と書いてあります。。 あの膨大な言葉はこうして拾い集めるんですね。

 

読みながら 辞書の作り方はもちろんですが 言葉も知らない事ばかり・・・

会話の中で 「【こだわり】は、いい意味で使ってはならん言葉だぞ。 匠のこだわりの逸品などというが、ありゃ誤用だ」 というのがありました。

辞書を引いてみました。  気にして心がとらわれる。  『かねに―』  とありました。

イラスト選びも大変 例では河童を説明するのに 徳利を持った河童か却下  因みに 先だってUPした 越後獅子 を引いてみました。

 

 

 

引きやすいようにページを開く部分に 黒い印がついてる・・・小口・・・ というそうです。

その 小口 日本語は単語の頭が ア行 から サ行 までの分量が多く タ行が始まるのは全体の半分以上過ぎたあたり

ほんとだ・・・ や・ら・わ・あたりは和語が少ないそうです。

 

 

紙の質も・・・薄くなめらかで インクのノリがいいこと 裏写りのないこと ぬめりも必要・・・

辞書の作り方を解説本じゃなくもちろん小説なんですが 私は辞書の事ばかりが気になりました。

表紙だって 私のはたまたま 箱 カバーも 色が違うだけでしたが 目で見て美しいことも重要なようです。

 

15年間 用例採集をして 校正を繰り返し 多くの人が関わって 言葉 について 愛も想い出も言葉でしか残りようがないんだけど

最後の最後 出版に間に合わなかった編集主幹? の死に・・・・ 言葉の無力さを感じるというのが印象的でした。

完成祝賀会の翌日から 改定作業を始める  そんな風にしてできた辞書 やっぱり パソコンの検索とは違うと思ったことで下。

 

 

太古から未来へと綿々とつながる 人の魂をのせ豊穣なる言葉の大海をゆく舟を編む タイトルの舟を編む (本文より) 

読んでみたくなった方が 1人でもおられたらうれしいです。。 私は モデルになった辞書を買いたいと思いました。

 

長い文章を読んでいただくために区切りとして入れた写真で 失礼いたしました。

 

 

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