午後からは霧雨になりましたが、午前中は結構な降りでした。 そんな中、ボランティアとして、とある児童館の『木工ひろば』に参加してきました。 きょうはその簡単な報告をします。
対象は小学生とその親(父母・祖父母)でしょうか、飴ならぬ雨のためホールにブルーシートを敷き詰めての開催となりました。
今は学校でもナイフを使わせません。「肥後の守」なんかまだあるのでしょうか?? 自然環境がますます厳しくなっている現在、自分で何とか生きていくためには、ナイフをはじめ””大工道具””は最低限使えないと生きていけません。 サバイバルゲーム?に勝ち残れません。 男女を問わず、のこぎり、かんな、かなづち、きり、くぎぬきは使えるようにしておきたいものです。 それも子どもの時代から。
その意味で、今回の催しはとっても貴重なものです。 子ども用の軍手を着用して実践してもらいました。 とっても危なっかしい手つきですが、それは致し方のないことです。 実戦経験がないのですから。あっても少ないのですから。
自分の指を打って痛い思いをするのも必要です。 釘の頭をなかなか狙えないですし、かなづちの効果的な使用も分かっていません。 釘とかなづとは生活上一番といっていいほど身近なものですし、いざというときには必要なものです。
とはいっても、応援に来てくれた大学生のグループもなかづちの使い方は???なものでしたが。
でも、誰でも釘を打ち終わったあとは”やったあ~”と嬉しいものです。4,5センチの釘になると、最後まで釘を曲げずに打ち続けることはなかなか大変です。 私も昔、オヤジについていって、柱に5寸釘を打ちつけた時は本当に嬉しかったものです。15センチの釘です。気分がよかった。
上の写真はのこぎりです。子どもではなく大人が使用しています。 この両刃のこぎりは切れ味が悪い。 今の木は、杉とか桧とかの単一の板や柱は少なく、接着したり密接に組み合わせたりした合成の板とかが多くなっています。 しかも固い木が多い感じ。 だから、切るのも打つのも大変となっています。 それなのにのこぎりの切れ味が悪いのではどうしようもありません。
両刃のこぎりは縦引きと横引きなのだということをどれくらいの人が知っているのでしょうか。
でも、どんな板でもいいから、かなづちを使って釘を打ちつけるという経験はとっても貴重です。
どんな持ち方をしてもいいのです。まずはやってみること!!
釘を打つにも、打ち付けるほうの木(板)の性質というか、年輪の方向を考えずに打つものですから、年輪に対して直角に打ち込むのは大人でも大変です。 なかなか釘は刺さってくれません。 そのうち嫌になってしまうというケースも。
下の写真の子どもは椅子を作っています。 いろいろ考えています。 苦労しています。苦労しながらここまで作りました。 でもこれでは残念ながら全く使用に耐えません。 すぐ壊れてしまうでしょう。
板同士の組み合わせにしても、わざわざ難しい組み合わせで釘を打っています。 4本の足もこれだけでは子どもの体重だって支えきれないでしょう。 背もたれもすぐに壊れてしまいます。
でもいいのです、それでいいのです、経験です。 どうしたら強くできるか、補強の仕方を失敗しながら学んでいくでしょう。 学んでいって欲しいと思います。 集中している姿がいいではありませんか!!
まあ、何にしても自分の力で、または親子でありあわせの材料を使って何かを作る、素晴らしい作業だと思います。
何を作りたいか考えて、たくさんある材料の中から必要とするものを選択し、長さをチェックしたりして、さらにそれに見合った長さの釘を選んで打ち付ける、なかなかに総合的な智恵が必要な作業ではありませんか!
とってもいい講座です。