あんな話こんな話

会津生まれの会津育ち…三匹の猫と柴ワンコや家族に囲まれ、家庭菜園に勤しみ都会には住めそうにないローカルな私の日常。

ばぁちゃん 最後の旅立ち

2011-04-02 22:28:56 | 日々雑事

急にボサボサ雪が降ってみたり春日和になってみたりの
なんだか不安定な数日だったが、今日はどんよりとした心持ち肌寒い風で
夕方には雪でも降るかと思われる様な冷たい風が…
今年はいつまで経っても暖かい日が続かないでいる。


今朝の風景 ーキッチンの窓からー

そんな中 先日に四十九日の法要を前にして最後の歌詠みが行われた。
今回はお香代として手持ちを持って来るので
夕食の賄いとするが、けっこう気を使うものとなっている。

何を作ろうか…まずは天ぷらで、会津ではこういう時は
まんじゅうの天ぷらは必需品で、後はサツマイモや椎茸とか
家の庭に出るフキノトウも一役買ってくれた。

あ、ご存じだろうか。
まんじゅうの天ぷらはしょう油を付けて食べるのが通とされているのを。
まぁ 煮豆や餡子に砂糖の他に塩を少々ってのと同じ意味合いらしいが。
仏事には仏要不可欠な一品というところだ。

ぜんまいの煮物…これも冠婚葬祭いずれの場合も必需品で
山と関わって暮らしてきた会津の人々は、こういう山菜ものでもてなす事が多い。
採って来たぜんまいの綿を取って茹で筵(むしろ)上で干しながらひたすら揉むと
繊維がやわらかくなっていく…こうして乾燥されたものを戻して煮物にする。

他に作ったものは、筑前煮や水菜のからし和え、ササギの煮豆やサラダとか漬物とか
そこにお吸い物を付けて…前日の夕方からキッチンに立ちっ放しだったが
歌詠みに来てくださった面々、美味しい美味しいと食べてくれたので
頑張って作った甲斐があったというものだった。


普段にないくらい頑張って作った歌詠みのお料理。

そして今日はばぁちゃんとの最後のお別れで
初七日から七日ごとに詠われるご詠歌に送られ
三十五日から四十九日の間に、あちらの世界へと旅立たれると言われる。

朝早くから祭壇にお供えしたりお墓に持って行く
まんじゅうの天ぷらや白だんごを、先日に続いて今日も作り
お墓に持って行くお花や線香の準備をしたりとか
大忙しの中、なんとか親戚の面々が訪問する前に
喪服に着替えてすべりこみセーフ!!となる。

  
朝からまんじゅうの天ぷら揚げ~ちょっと油に酔う…ーー;

予定時刻に四十九日の法要は厳粛のうちに読経が始まった。
住職さまの言われる事には、大切な人を見送る時は
そのまま“さようなら”ではなく、玄関先や
通りまで見送ったりするように、最後のお墓の前まで送りましょうと
その後場所をお墓に移して納骨の儀があり
お身内の方は中を見ても良いのですよ。と言うお住職さまの言葉に
お墓の中を覗かせてもらったのは貴重な体験となった。

その後住職さまの読経に線香を手向け手を合わせ
お供えに持って行った白だんごやまんじゅうの天ぷら
お菓子などを集まった親族に食べてもらうのだが
これを食べると脳病みをしないと言われている。


ちょっと粉っぽかったような気もするが   
お住職さまに美味しいと言われたのが嬉しかった。

私は最初は脳病みとは脳の病気にならない事だと思っていたが
本当は脳悩み…悩みや苦しみ事をしない様にということで
お供えに持って行ったものは残さずに食べてもらうようにと言われた。

そして、家族や親せきに見送られて
ばぁちゃんはじいちゃんの待つ所へと納まり
我々は会食の場へと席を移し、四十九日納骨の法要を無事終える事が出来た。


という事で、先日の雪にビックリのツクシの赤ちゃんをUP!

 

 

 

コメント (30)
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