私が使っている古い手回しミシンの調子が良くありません。骨董品として展示してもよいほど古いミシンなのですが、手持ち箱付きでコンパクトで軽いのでなかなか手放せません。このミシンは一本糸で布を縫います。故障の現象は二つあります。一つ目は、縫っていると布の裏側で糸が溜まってしまうことです。二つ目は、布押さえが微妙にずれてミシン針が衝突して時々針先が折れることです。
修繕しながら布を何度も試し縫いして確認
このミシンは構造が簡単なため、布押さえを止めている部品が緩いです。そのためか、縫っていると布押さえが微妙にミシン針の方に寄るのです。そして、最後には布押さえにミシン針が衝突するのです。布押さえとミシン針が衝突を回避する修繕をしました。布押さえを取り外して、ミシン針が往復する部分を丸ヤスリで削って広げました。
布裏で溜まる糸 布押さえを外す 丸ヤスリで削る
次に布裏で糸が溜まる現象は、一本糸縫いミシンでは避けられません。その解決のため、今のミシンのほとんどはボビンを使用しているほどで。一本糸縫いの場合。糸が布を通過して戻る前にに、次の糸が通ります。布の裏側がチェーンステッチ状にならないといけません。とても微細なカラクリなのです。特に、針の動きと布の動きが合わないと、糸が溜まる現象が起きます。今回は、布の移動スピードを調整するネジをいろいろ変えているうちに治りました。時々世話しないといけない、じゃじゃ馬ミシンです。
布の移動スピード調整部 布の裏側はチェーンステッチ状
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