日曜日は、アメリカンフットボールのファンには一年でもっとも重要な試合、スーパーボールが行われました。このスーパーボールの日は、アメリカ人はフットボールの試合を肴にパーティーを開き、さんざん飲み食いするするわけで、一年のうちアメリカ人が摂取するカロリーが二番目に高い日になっています。因みにもっともカロリー摂取の多い日は感謝祭で、通常この日も家族が集まって、昼間からフットボールを見ながら飲み食いするので、フットボールとカロリー摂取というのはどうもかなり強い正の相関関係がありそうです。
スーパーボールの後はスーパーチューズデーです。時期大統領候補を決めるための各州での投票は少し前からパラパラと始まっていたのですが、この火曜日は、25の州で一斉に選挙が行われて、その結果でアメリカ次期大統領の民主党候補と共和党候補が事実上決定することになります。すでに民主党ではクリントンとオバマ、共和党ではマッケーン、ロムニー、ハカビー、ポールの候補に絞られているようです。共和党でロムニーがいまだに残っているのは驚きですが、最大の票田のカリフォルニアで共和党のシュワルツネッガー州知事がマッケーン支持を表明したことで、マッケーン優位が確立し、まず共和党は最終的にマッケーンという線で間違いないでしょう。民主党はオバマが、テッドケネディー、マリアシュライバーを含むケネディー家、前回の大統領選民主党候補のジョンケリー、オプラといったハイプロファイルエンドースメントを受けているのに対し、クリントンは選挙戦初期では最大のアセットであったビルクリントンが、後半のキャンペーンでは余り役に立っておらず、やや失速気味です。ここで、しばらく前に大統領選から脱落したニューメキシコ州の知事、ビルリチャードソンの動きが興味を呼びます。彼は、大統領はだめでも副大統領にはなりたいと思っているはずです。大統領選からの脱落を表明した後も彼は誰をエンドースするかをいまだに明らかにしていないということは、つまり最終的に民主党代表候補となる人物をエンドースしないと、副大統領候補になれないので、風向きを見ているということだと思います。これまでの動向を見ていると、特にクリントンがスーパーチューズデーまでにリチャードソンのエンドースメントを得ることは、きわめて重要であると考えられます。もしリチャードソンがオバマをエンドースした場合、クリントンが生き残るチャンスはないでしょう。ヒスパニックであるリチャードソンは、マイノリティーの中では最大のヒスパニック票を大きく動かす力をもってますから、もし逆にクリントンがリチャードソンのエンドースメントを取ることが出来れば、オバマの優位は一気に覆る可能性があります。一方、リチャードソン本人には個人的なジレンマがあります。リチャードソン自身が政治家駆け出しのころ、ケネディー一家の大きなサポートを受けており、オバマ支持を表明したケネディー家の意志に逆らいたくない気持ちがある一方、ワシントン時代はクリントン政権でエネルギー省でクリントンと共に働いていたというクリントンとの個人的繋がりも強いわけで、どちらの候補の支持を表明しても、多少のしこりが残るのは免れないと思われます。しかし、どちらかの支持を表明しなければ、副大統領候補になれる確率は非常に下がってしまいますから、月曜日中に誰かをエンドースするつもりがあるなら表明しないといけません。先日、ドロップアウトを表明した民主党第三候補であったジョンエドワーズは、どうもクリントンもオバマもどちらもエンドースする意志はないようです。エドワーズの一言でエドワーズの支持層が大きくどちらかに流れ、選挙結果の帰趨を決定してしまう可能性が高いわけですから、今後の彼自身の活動への影響を考慮して、今回は、洞が峠を決め込んだというところでしょうか。
今回の選挙では、現政権の副大統領であるディックチェニーが大統領選に出ないことを以前から表明していたため、民主党と共和党両党から力の拮抗した候補者が出て、稀に見るタイトレースとなりました。共和党にとっては、これは幸いしたというべきでしょう。悪評高い現ブッシュ政権のチェニーを候補に立てたのでは、まず勝ち目はないと思われます。共和党のなかではややリベラルなマッケーンというのは、共和党員の中での好き嫌いはあっても、ブッシュとスタイルが違うという点において、今回の選挙では理想的な候補といえなくはありません。一方、万が一ロムニーが候補となれば、前回、マッケーンがブッシュを後押しできたほどのマッケーン効果がロムニーに対して果たして期待できるのかという疑問もあるし、あのロムニーの偽善者くさいところは、共和党内でもずいぶん嫌われていますから、共和党が一枚岩になるのは難しいでしょう。また民主党候補との戦いではおそらく最終的には大統領選に勝てないような気がします。というわけで、私はスーパーボールは見ませんでしたが、スーパーチューズデーはフォローしたいと思っています。
スーパーボールの後はスーパーチューズデーです。時期大統領候補を決めるための各州での投票は少し前からパラパラと始まっていたのですが、この火曜日は、25の州で一斉に選挙が行われて、その結果でアメリカ次期大統領の民主党候補と共和党候補が事実上決定することになります。すでに民主党ではクリントンとオバマ、共和党ではマッケーン、ロムニー、ハカビー、ポールの候補に絞られているようです。共和党でロムニーがいまだに残っているのは驚きですが、最大の票田のカリフォルニアで共和党のシュワルツネッガー州知事がマッケーン支持を表明したことで、マッケーン優位が確立し、まず共和党は最終的にマッケーンという線で間違いないでしょう。民主党はオバマが、テッドケネディー、マリアシュライバーを含むケネディー家、前回の大統領選民主党候補のジョンケリー、オプラといったハイプロファイルエンドースメントを受けているのに対し、クリントンは選挙戦初期では最大のアセットであったビルクリントンが、後半のキャンペーンでは余り役に立っておらず、やや失速気味です。ここで、しばらく前に大統領選から脱落したニューメキシコ州の知事、ビルリチャードソンの動きが興味を呼びます。彼は、大統領はだめでも副大統領にはなりたいと思っているはずです。大統領選からの脱落を表明した後も彼は誰をエンドースするかをいまだに明らかにしていないということは、つまり最終的に民主党代表候補となる人物をエンドースしないと、副大統領候補になれないので、風向きを見ているということだと思います。これまでの動向を見ていると、特にクリントンがスーパーチューズデーまでにリチャードソンのエンドースメントを得ることは、きわめて重要であると考えられます。もしリチャードソンがオバマをエンドースした場合、クリントンが生き残るチャンスはないでしょう。ヒスパニックであるリチャードソンは、マイノリティーの中では最大のヒスパニック票を大きく動かす力をもってますから、もし逆にクリントンがリチャードソンのエンドースメントを取ることが出来れば、オバマの優位は一気に覆る可能性があります。一方、リチャードソン本人には個人的なジレンマがあります。リチャードソン自身が政治家駆け出しのころ、ケネディー一家の大きなサポートを受けており、オバマ支持を表明したケネディー家の意志に逆らいたくない気持ちがある一方、ワシントン時代はクリントン政権でエネルギー省でクリントンと共に働いていたというクリントンとの個人的繋がりも強いわけで、どちらの候補の支持を表明しても、多少のしこりが残るのは免れないと思われます。しかし、どちらかの支持を表明しなければ、副大統領候補になれる確率は非常に下がってしまいますから、月曜日中に誰かをエンドースするつもりがあるなら表明しないといけません。先日、ドロップアウトを表明した民主党第三候補であったジョンエドワーズは、どうもクリントンもオバマもどちらもエンドースする意志はないようです。エドワーズの一言でエドワーズの支持層が大きくどちらかに流れ、選挙結果の帰趨を決定してしまう可能性が高いわけですから、今後の彼自身の活動への影響を考慮して、今回は、洞が峠を決め込んだというところでしょうか。
今回の選挙では、現政権の副大統領であるディックチェニーが大統領選に出ないことを以前から表明していたため、民主党と共和党両党から力の拮抗した候補者が出て、稀に見るタイトレースとなりました。共和党にとっては、これは幸いしたというべきでしょう。悪評高い現ブッシュ政権のチェニーを候補に立てたのでは、まず勝ち目はないと思われます。共和党のなかではややリベラルなマッケーンというのは、共和党員の中での好き嫌いはあっても、ブッシュとスタイルが違うという点において、今回の選挙では理想的な候補といえなくはありません。一方、万が一ロムニーが候補となれば、前回、マッケーンがブッシュを後押しできたほどのマッケーン効果がロムニーに対して果たして期待できるのかという疑問もあるし、あのロムニーの偽善者くさいところは、共和党内でもずいぶん嫌われていますから、共和党が一枚岩になるのは難しいでしょう。また民主党候補との戦いではおそらく最終的には大統領選に勝てないような気がします。というわけで、私はスーパーボールは見ませんでしたが、スーパーチューズデーはフォローしたいと思っています。