百醜千拙草

何とかやっています

仕事のできる人間を出せ

2012-05-11 | Weblog

陸山会裁判、検察役指定弁護士が控訴を決めたとニュースがありました。新聞の報道どおりとすればキチガイです。もちろん、彼らはキチガイではなく確信犯でしょう。証拠があれだけ却下されて、検察の不正を糾弾されての判決で、新たな証拠はゼロの状態で控訴するのだから、小学生が考えても判決が覆るわけがありません。勝つつもりは毛頭なく、裁判を長引かせ、9月の代表選を妨害するのが唯一の目的ということです。指定弁護士の報酬を考えたら、この連中がタダで控訴を決めるわけがありません。この検察役の弁護士に聞いてみればよいでしょう、いったいどれぐらい毒まんじゅうを喰ったのかと。

この控訴は理屈で言えば、複数の問題があります。第一に、検察審査会で強制起訴され無罪となった件に対して、検察役の弁護士による「控訴」が認められるかどうかの規定がありません。控訴そのものが有効性が疑問ということです。第二に上にも述べましたが、新たな証拠は何もないことです。ま、今の日本、理屈が通る国ではありませんが。

しかし、この控訴で、逆に、検察と最高裁は追求を免れることができなくなったと私は思います。すなわち、毒饅頭を配った小悪人(たぶん悪徳弁護士、aka 赤い狸でしょうが)は己の利益のために、小沢失脚をしつこく追求しすぎて、引き際を誤り、国民搾取システムの官僚組織という大悪を危険に晒すことになるということです。もとはと言えば自民党、そして今は民主党反小沢派の連中が、裏金づくりという官僚の弱みを握り、検察と裁判所を脅してやらせた政治謀略でした。ところが、今や、検察と最高裁が犯した小さな犯罪の積み重ねが取り返しのつかないレベルの国家の根幹を揺るがす大問題へとなろうとしています。かなり劇的な状態でこれらの組織は崩壊することになると私は予想します。

饅頭を配った狸には、自民党も検察も最高裁も、本音では余計なことをやってくれたと、迷惑していることでしょう。これで危ない橋を渡り続けなければならなくなりました。

ところで、一昨日の内田樹の研究室に次のような説がありました。

沖縄基地問題についての私の仮説を申し上げる。
それは「日本のエスタブリッシュメントは、『アメリカの国家意思を忖度する』ことで、そのつどの政策を決定している」というものである。
別に珍しい話ではないが、この仮説のかんどころは「忖度」という動詞にある。

「小沢失脚陰謀」は、そもそもが、アメリカの意志を「忖度」した連中のが己の保身とあいまって、勝手に始めたことではないか、私もそんな気がします。彼らは戦後に刷り込まれた負け犬根性のせいで、この40年程、思考停止したままなのではないでしょうか。「田中角栄はアメリカ様に楯ついて、独自に日中国交を回復したので、キッシンジャーがロッキードで失脚させた。ならば、角栄の弟子で、日本の防衛には第七艦隊だけで十分だ、となどという小沢氏もアメリカ様にとって都合の悪い奴に違いない」と「忖度」したのでしょう。「なにより、小沢氏が力を持つと、俺たちも困る」という利己的な理由で思考停止を正当化したこのボンクラどもは、時代も変わり、アメリカのスタンスも変わり、国民のメディアや国家権力に対する見方も変ってきたにもかかわらず、バカの一つ覚えのように、小沢失脚謀略をひたすら突き進めてきたのだろうと思います。そこへ、これまた己の利益のことしか頭にない狸が、クビを突っ込んで引っ掻き回し、収拾がつかなくなった、そのように見えます。次に官僚組織に嵌められるのはこの狸かもしれません。

アメリカ様は、無能の固まりのドジョウやこれまでの自民党政治家は既に見限っているのですよ。無能でゴマをするしか能のない奴よりは、ゴマすりはヘタでも、力があって話の通じる人間と交渉したいと思っているのですよ。それほどまでに、アメリカの国力は落ちてきていて、これ以上、国外のことにいろいろ構う余裕がないということなのですよ。ゴマをすって、プレスリーのモノマネでも覚えて、幇間芸の一つも身につければ、それで安心という時代は終わったのですよ。実行力も実力もないドジョウがいくら口先だけで「命をかける」のなんのと力んでも、誰も信用しないのですよ。

オバマの前で、憲法9条もなんのその、日米軍事同盟を深化させると、とんでもない口約束をしたドジョウの評判がアメリカでもここまで悪いのは、ドジョウの巧言令色をアメリカも全く信用していないからでしょう。

天木さんが、こう書いています。(記事から抜き書き)

野田政権はほぼ終わったことは確実だ。

 皮肉なことに、政権浮揚のテコと目論んだ米国公式訪問を終えた
途端に、野田首相の政治生命は尽きたようだ。

 その象徴が野田訪米に対する米国メディアの酷評である。

 それを見越してか、きょう(5月9日)の日経新聞でケント・カルダー元
駐日米大使特別補佐官が次のようにメッセージを発信している。

 「・・・米政治にとって2013年は極めて重要な年になる。オバマ大統領
が再選されれば3-9月、ロムニー前マサチューセッツ知事が大統領に
なれば6-12月の時期に、米政府内部で人事や政策の基本が固まる・・・
その時期、具体的には来年8月まで日本の政治が混乱していたら、日本
は米国と政策などで協調する重要な機会を失うことになる・・・」

 そして日本の政治家は、保身や私益を捨てて、米国の新政権より一足
先に、政治主導を発揮できる強固で安定した新しい政治体制をつくり、
来るべき米国の新政権と日本国民の暮らしと安全を守るために彼我の
国益をぶつけ合う正しい外交ができる態勢を整えておく必要があるのだ・・・

このメッセージは普通にそれを聞くことができる人間にとっては、比較的明瞭です。無能なくせに自分のことだけしか考えられないような首相や政権はアメリカは(もちろん、日本国民にとっても)いらないということです。もっと仕事のできる人間を出せ、ということです。狸もドジョウも、それぐらいは「忖度」できてもいいだろうと思うのですけど、ナントカは死ぬまで治らないともいいますからね。

コメント
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