百醜千拙草

何とかやっています

パレスティナ観光

2014-02-07 | Weblog
パレスチナへいらっしゃい/6日、東京で観光セミナー  というニュース。

 【エルサレム共同】日本から観光客を呼び込もうと、パレスチナ自治政府の観光担当者らが、旅行会社や一般市民を対象に、パレスチナの魅力を訴える初めてのセミナーを6日に東京都内のホテルで開く。国際協力機構(JICA)の支援事業の一環。観光振興でパレスチナ経済を活性化させることが狙いだ。

 パレスチナの失業率は20%超。観光は経済対策として期待される産業の一つ。自治政府によると、昨年の訪問者数は推定350万人で日本人は数千人程度。タハ観光・遺跡担当副大臣は「パレスチナには豊富な歴史と文化がある。遺跡や自然、食事などを楽しんでもらいたい」などと訪問を呼び掛けている。

確か、アメリカの属国である日本は、パレスティナを独立国と認めていないと思います。日本が、イスラエル側に立っているのは、単にアメリカの属国としての立場上の話でしょうから、日本人がパレスティナに行こうがイスラエルに行こうが、実際はどうでもいいのでしょうけど。
 パレスティナに行くにはイスラエルの観光ビザで行くそうです。あるウェッブサイトによると、パスポートにイスラエル入国のスタンプがあると、シリア、イラク、レバノンなどの周辺国に入国できないそうです。イスラエル、さすがにアラブ諸国には嫌われてますね。パレスティナに行くのに、イスラエルを通過する必要があるのですが、その時にパレスティナに行くとは言わない方がよいそうです。(ま、そうでしょうね)

パレスティナにとっても日本がアメリカ(即ちイスラエル側)と同じ立ち位置にいることは承知しているでしょう。その上で、なお、日本に観光誘致にくるというのが興味深いです。政治とカネは別ものということでしょうか。上の記事にはパレスティナの失業率は20%とあります。これは強烈な数字です。一方、イスラエルの失業率は7%ほどのようです。この差は何なのでしょう。
イスラエル建国の歴史を第三者的に見ると、やっぱり、パレスティナは軒を貸して母屋を取られたというように見えます。後ろにアメリカがついているし核兵器も持っている思っているのか、イスラエルの母屋の取り方も強引ですから、判官贔屓の日本人としては、パレスティナ側に同情してしまいます。(もちろん、イスラエルにしたら、数千年、歴史をたどれば、自分の土地だった(かも知れない)、軒を貸してやっていたのは自分たちの方だ、と強弁するのでしょうが)イスラエルの失業率が7%なのに、パレスティナは20%というのも、イスラエルが強引に入植地を拡げて、パレスティナ人から土地(農地)を奪っていった結果ではないのかと思ったりします。

しかし、こういう状況では、パレスティナも観光客を誘致したくても、難しいでしょう。いくら、平和、安全ボケしている傾向が強い日本人でも、シリア、イランに対して強硬外交を続け、長年にわたるパレスティナとの対立と、いつ戦争を始めてもイスラエルです。そのイスラエルを通って、パレスティナに観光に行くというのはちょっと二の足を踏むのではないでしょうか。

そして、今年から来年にかけて、四度もユダヤの祭りと皆既月食、日食が重なるそうです。ユダヤに祭日と月食、日食が重なる年には、過去、重大なことが起こっていて、最初は、キリストの磔、20世紀には、1948年はイスラエル建国、第一次中東戦争、1967年には第三次中東戦争でエルサレムの奪回がおこったそうです。第一次中東戦争では、80万人のパレスティナ人が土地を追われて難民となりました。第三次中東はイスラエルとエジプト間の軋轢で起こり、西側とソ連を巻き込んだ戦争となりました。今回は50年ぶりに今年の4月15日の祭日に皆既月食が重なるそうで、イスラエルが何かするのではないかと恐れられているというウワサです。

深読みすれば、だからこそ、パレスティナは他の外国を引き込みたいと思っているのかも知れません。イスラエルの何らかの行動を察知して、諸外国の注目を引いてイスラエルの行動に多少でも歯止めがかかるのを望んでいるのかも知れません。

私、鳩山氏が首相辞任後に、今後は外交問題、パレスティナ和平問題にも役立ちたいと言っていたと覚えています。この際、日本の首相経験者が、堂々と、パレスティナ観光、交流をして、ついでにガザで「世界平和」を謳って、宇宙人パフォーマンスをするというのはどうでしょうか。このところ、アベ氏のおかげで諸外国に危ない国と思われ出している日本のイメージアップにつながると思うのですけど。
コメント
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