研究費を貰っているプロジェクトの中間報告会に行ってきました。ガラス張りのファンシーな会議室で、十人ほどのお偉い先生方の前でしゃべるのは気がひけます。研究者として強烈なオーラを放つこれらの人々が小さな会議室に密集して、こちらを注視しているという状況は、まるで、アメリカンアイドルのオーディションを受けているかのような感じです。私もそこそこ年をとったので、大概のことにはストレスは感じないようにはなっていますが、久しぶりに大学の口頭試問のときのように緊張しました。進行役の先生は、個人的には面識がありませんが、研究上の関連は少しだけあります。この先生のグループがNatureクラスの論文をホイホイと十本出す間に、私は苦しみながら、そこから二ランクは下の雑誌になんとか一本、というレベルですから、とても「同じ」研究者とは言えません。アチラが天翔るハヤブサなら、こちらは地を這うミミズ、ぐらいの差があります。しかし一寸のミミズにも意地がある、ミミズもオケラもアメンボもみんな生きているのです。ま、幸い、反応はそう悪くなかったです。
終わってホッとしましたが、これのために後回しになっていた原稿の手直しをやらねばならないこと思い出し、再び、書き物の日々が継続しています。(全然、実験できません)
その書き物ですが、先日のエントリーに書いたように、ピリオドの後のスペースが一つであるべきだということを、先日学んでから、過去数十年に渡る私のタイピングの習慣を変える努力をしています。ピリオドの後にスペースバーを二度押すという習慣は、なかなか頑固です。これはほとんど、無意識の操作ですから。仕方がないので、書いたものを印刷してチェックする際に、ピリオドの後のスペースを確認するという余計な作業をやっています。このピリオドの後にスペースバーを二つ置くのは、手動タイプ時代の実用的慣習の名残であるということをしばらく前に書きましたが、これについて細かく議論しているコラムがあったので、そこから知ったことを書き留めます。
印刷においては、20世紀までは、多くの国での出版会社は、ピリオドの後には、一つではあるがサイズの大きいスペースを置いていたのだそうです。ピリオドの後に一つのスペースを置くのは、伝統的な出版社の方法で、French spacingと呼ばれていました。一方、ピリオドの後に二つのスペースを置くのは、以前のエントリーで述べた通り、フォントサイズが一定の手動タイプライターに普及に伴って(読みやすいように)普及した実用的習慣で、English spacingと呼ばれ、その後、出版会社もこの方法を取り入れたということです。
このコラムを書いた人は、次のように書いています。
なるほど、Find Keyを使って、後で直すという方法があるのですね。タイピングに関する生活習慣を直してヘンに病気になるぐらいなら、問題は後でまとめて処理する方が実際的です。
一方、ピリオドの後はスペース一つでなければならない、という主張に異を唱える"double-spacer"もいて、"double-spacing"を選択する権利を頑強に守ろうとしている人々もいます。"Single space rule"が近代タイプのスタンダードであり、double-spacingは前世紀の遺物である、とでもいうような差別的論調に対して、English-spacing の例や数々の歴史的証拠をあげ、Single-spacingがそもそも正しいというわけではない、ことを綿密なリサーチによって反駁している記事、"Why two spaces after a period isn't wrong (or, the lies typographers tell about history)"を見つけました。随分、長文です。はしょりながら読みましたが、ヒマな人はどうぞ。数えてみたら、5千語あまりありました。ピリオドのあとのスペースが一個であるべきか二個であるべきか、というハムレットでも悩みそうにない問題を、科学論文一本分ほどの分量の英文で、綿密に議論してあります。この記事、もちろんピリオドの後のスペースは二つ。
それにしても、この記事を書いた人も相当なヒマ人なら、その語数を数えている私もヒマ人です。この記事にコメントしている76人もやっぱりヒマ人なら、私の記事を読んでいる人も、もちろん、ヒマ人。 、、、、、ヒマジン、All the people living for today 、、ハハハーン、、、と歌っていたら、、、、、
お昼休みが終わってしまいました。
終わってホッとしましたが、これのために後回しになっていた原稿の手直しをやらねばならないこと思い出し、再び、書き物の日々が継続しています。(全然、実験できません)
その書き物ですが、先日のエントリーに書いたように、ピリオドの後のスペースが一つであるべきだということを、先日学んでから、過去数十年に渡る私のタイピングの習慣を変える努力をしています。ピリオドの後にスペースバーを二度押すという習慣は、なかなか頑固です。これはほとんど、無意識の操作ですから。仕方がないので、書いたものを印刷してチェックする際に、ピリオドの後のスペースを確認するという余計な作業をやっています。このピリオドの後にスペースバーを二つ置くのは、手動タイプ時代の実用的慣習の名残であるということをしばらく前に書きましたが、これについて細かく議論しているコラムがあったので、そこから知ったことを書き留めます。
印刷においては、20世紀までは、多くの国での出版会社は、ピリオドの後には、一つではあるがサイズの大きいスペースを置いていたのだそうです。ピリオドの後に一つのスペースを置くのは、伝統的な出版社の方法で、French spacingと呼ばれていました。一方、ピリオドの後に二つのスペースを置くのは、以前のエントリーで述べた通り、フォントサイズが一定の手動タイプライターに普及に伴って(読みやすいように)普及した実用的習慣で、English spacingと呼ばれ、その後、出版会社もこの方法を取り入れたということです。
このコラムを書いた人は、次のように書いています。
実は、自分も以前は"double-spacer"だった。そしてある日、私はそれを変えたいと願ったのである。きっとこれは困難な道になるだろうと思った。私が最高にノッているときは、一分に100語をタイプする(平均的なタイピストは50 - 80だ)。私は本能的にタイプしており、スペースバーを二度打ちするという体に染み込んだ習慣を止めるのは不可能に思えた。
しかし意外なことに、文章を三つ打ったあと、私はその習慣を打破することができた。そして、以来二度と過去を振り返ることはなかったのである。
その時、私は小さな勝利の感覚を得たように思った。しかし、私の目の前には、まだこれらの余分なスペースで満たされた9万語の原稿があった。私はチマチマと稿正するのが嫌いである。これらのスペースを一個ずつ消していく作業は、とても楽しそうには思えなかった。
しかし、その後、これらを一気に直す方法を発見した。Findファンクションを使うのだ。Findで二つ並んだスペース検索して、それを一つに変換すればよいのである。こうやって、過激な減量療法をやった時のように、原稿から余分なスペースが消え去って行くのを眺めればいい。
しかし意外なことに、文章を三つ打ったあと、私はその習慣を打破することができた。そして、以来二度と過去を振り返ることはなかったのである。
その時、私は小さな勝利の感覚を得たように思った。しかし、私の目の前には、まだこれらの余分なスペースで満たされた9万語の原稿があった。私はチマチマと稿正するのが嫌いである。これらのスペースを一個ずつ消していく作業は、とても楽しそうには思えなかった。
しかし、その後、これらを一気に直す方法を発見した。Findファンクションを使うのだ。Findで二つ並んだスペース検索して、それを一つに変換すればよいのである。こうやって、過激な減量療法をやった時のように、原稿から余分なスペースが消え去って行くのを眺めればいい。
なるほど、Find Keyを使って、後で直すという方法があるのですね。タイピングに関する生活習慣を直してヘンに病気になるぐらいなら、問題は後でまとめて処理する方が実際的です。
一方、ピリオドの後はスペース一つでなければならない、という主張に異を唱える"double-spacer"もいて、"double-spacing"を選択する権利を頑強に守ろうとしている人々もいます。"Single space rule"が近代タイプのスタンダードであり、double-spacingは前世紀の遺物である、とでもいうような差別的論調に対して、English-spacing の例や数々の歴史的証拠をあげ、Single-spacingがそもそも正しいというわけではない、ことを綿密なリサーチによって反駁している記事、"Why two spaces after a period isn't wrong (or, the lies typographers tell about history)"を見つけました。随分、長文です。はしょりながら読みましたが、ヒマな人はどうぞ。数えてみたら、5千語あまりありました。ピリオドのあとのスペースが一個であるべきか二個であるべきか、というハムレットでも悩みそうにない問題を、科学論文一本分ほどの分量の英文で、綿密に議論してあります。この記事、もちろんピリオドの後のスペースは二つ。
それにしても、この記事を書いた人も相当なヒマ人なら、その語数を数えている私もヒマ人です。この記事にコメントしている76人もやっぱりヒマ人なら、私の記事を読んでいる人も、もちろん、ヒマ人。 、、、、、ヒマジン、All the people living for today 、、ハハハーン、、、と歌っていたら、、、、、
お昼休みが終わってしまいました。