百醜千拙草

何とかやっています

無力感の正体

2014-07-18 | Weblog
拝金病に侵された産官複合互助会が、使い勝手のよい軽くて何でも言うことを聞く男人形をおだてた結果、アベ内閣の今日の暴走があると思います。アベ自身、自分が何を言わされているのか、何をしようとしているのか、何がおこるのかわかっていないのでしょう。アベ内閣とはいうものの、本体は政府官僚であり、彼らの主命題は税収を上げること、そのためには利用できるものは何でも利用するのです。対米隷属はその道具。いくら防衛上何の意味もなくても、彼らにとってはアメリカ軍は日本にいてもらわないと困るし、日米軍事同盟は無くなると困る、アベを矢面に立たせて、そのウラでカネの算段。国民はとりあえず、怒りのやり場をアベに向けるわけですが、このハリボテはいくら攻撃しても相手本体には何のダメージもない、それが国民の感じる無力感の正体だろうと思います。

住民至上主義の「戦争予算の作られ方」という記事が、政府の短絡的で刹那的、かつ利己的な戦争への動機をよく説明していると思うので転載します。

 『集団的自衛権』という言葉をネタにした演芸会=国会が開かれている。
正直な話、日本の政府も自衛隊も、戦況を理解するだけの情報収集能力や分析能力をまったく持ってはいない。

 皆さん良く考えていただきたい。例えば、役所が公共工事をする場合には大抵、不測の事態が起こり、当初予算の倍以上になる事はザラにある。役人達は、議会の承認を得やすくするために当初の計画を安く見せかける。
 工事が始まってから、シロアリが出たとか、工事が延びたなどの言い訳を付け足す。議会は何回でも追加予算を承認するしかなくなる。工事金額が膨れ上がり、関わった業者や関係役人、政治屋の収入や立場向上になる。 不測事態のでっちあげによる予算増額は役人達の常套手段だ。 戦争予算もこのようにして作られる。
 
 例えば、120万人以上の死者を出したベトナム戦争はでっち上げのトンキン湾事件から始まった。戦争末期、ペンタゴンペーパーと呼ばれる機密書類が流出し、この事件はアメリカが参戦の口実を得るための陰謀であったとされた。後年、事件当時の国防長官であったロバート・S・マクナマラは、トンキン湾事件が存在しなかったことを認めている。

 イラクの「大量破壊兵器保有」もアメリカ政府の言いがかりであった。イラク攻撃に加担した日本政府は何の反省もしていない。日本政府は状況を判断する能力が無いので反省する能力も無い。実際のところ、国会などあってもなくても結果は同じ。この国は米軍がでっちあげる嘘に流されてゆく。
 日本の政治屋たちは国民をだますのには長けているが、役人の嘘にはまったく抵抗できない。ましてアメリカ大統領が言えば、嘘の効果は絶対だ。

 日本の自衛隊、そして役人や議会の組織や情報能力を知る者からすれば、政治家達は集団的自衛権がどうのこうのという話ができるようなレベルではまったくない。国会など、結果の決まった与太話で時間つぶしをしているだけだ。 日本は役人組織が長い間、慣れ親しんだでっちあげ癖をアメリカ政府に利用されて核戦争にまで突き進むに違いない。

コメント
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