百醜千拙草

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2015-02-24 | Weblog
日米両政府は、安倍晋三首相が4月下旬からの大型連休中の訪米時に米議会で演説を実施する方針を固めた。
安倍首相は演説で、TPPなど経済分野を含めた幅広い両国関係の深化が相互の国益にかなうとアピールするとみられる。 という不穏なニュース。

この人、日本の国益も日本国民の安全も全く気にしないのに、外国にいい顔をすることだけには熱心です。今回、TPP参加を堂々とアメリカ議会で宣言すれば、それはアメリカ議会は拍手喝采するでしょう。カモがネギをしょって得意満面でわざわざ自分の方からワナにかかりにやってくるのですから、漁師としては、心の中ではバカにしていても、表面上は拍手と笑顔でその獲物を讃え、お世辞の一つを言うのもやぶさかではないというものです。


東京新聞、筆洗から、「平和ブランド」を破り捨て、国民を危険にさらして国益を大きく損ねても、アメリカに貢ぎたい反知性政府、加えて自己陶酔。
、、、
ある撮影で、スタッフが進行が遅れているのでもう少し待ってほしいと頼んだ。シナトラは拒否した。「あなたの撮影はどうするんですか」と説得するスタッフに「わけないさ」。おもむろにシナリオを取り上げて未撮影のページをビリビリと破ったという▼これでは映画にはなるまい。政府にもシナトラ級に気の短い方がいらっしゃるようだ。日本周辺有事での自衛隊による米軍への後方支援を認める周辺事態法。これを改正して周辺という概念を削除してしまおうと考えている▼周辺概念が事実上の地理的な歯止めとなっていた。世界中どこでも米軍を後方支援したいばかりに、邪魔となるページを「わけないさ」とビリビリ破るおつもりか▼弾薬の提供も解禁、武器使用基準も緩和するとあっては戦後撮影し続けてきた映画「平和の国」のシナリオはもはや大幅に書き換えざるを得なくなってしまう▼「マイウェイ」はシナトラが歌うと心地よいが、昔はカラオケで素人が歌うと自己陶酔と嫌われた。政府がシナトラ気取りで「これがマイウェイ」と金切り声を上げる。聞いている「周辺」には寒けが走る。

関連して、同日の東京新聞の記事、「報道を制限する官僚たち」から、

 過激派組織「イスラム国」が一部支配するシリアへの入国を計画した新潟のフリーカメラマンが外務省から旅券返納を命じられた。この件でイラクでの取材を思い出した。
 陸上自衛隊のイラク派遣が決まった二〇〇三年暮れ、当時の防衛庁は「積極的に取材対応する」と報道陣に約束した。年が明けると事態は一変する。外務省から「『退避勧告』を出しているイラクで取材対応とは何事か」とのクレームが入り、約束はほごにされた。
 イラク派遣は、自衛隊にとって初の「戦地」派遣だ。装甲車、ロケット砲など重火器も持参した。「報道するな」という方がおかしい。、、、
 防衛庁官房長(当時)はイラク派遣直前に陸海空幕僚長の定例会見廃止を表明した。、、情報流出を嫌う首相官邸に防衛庁トップの事務次官(当時)がゴマをすった、、、、。
 「役所の立場」「官僚の立場」は、報道の自由や「知る権利」に優先すると考える人たちがいることを覚えておきたい。(半田滋)


とまた、気分の悪い話をしてしまいました。今年はもう人の悪口は言わないと決めたはずでしたのに、この私の知る限り史上最低レベルの知性をもつ政権が、資本主義末期の混乱の世に現れたことに強い危機感を感じずにはおれないのです。
 政府がNHKはもとより民間メディアに圧力をかけて情報を隠蔽し、秘密保護法で言論封鎖しようとする中で、マスメディアの中では東京、中日新聞が頑張っています。あたり前のことが普通に言えない社会にならぬよう、今後も日本人の良心を代弁して頑張ってもらいたいと思います。

それにしても、この政府を見ていると、以前にも引用しましたが、「悪は光の不在である」という言葉が思い出されてなりません。「知」は闇を照らす光です。闇を照らされると困る連中が、情報を隠蔽し、国際緊張を煽って国民の目を反らせようとします。

一方で、われわれは「悪に対峙した時には、自分を光に近づけるような行動を取らねばならない。」という言葉も思い出すべきでしょう。因果応報、天網恢々、悪は天が必ず誅します。われわれがすべきことは、この反知性政府に反知性で対抗するのではなく、知の光をもって応じ、われわれ自身を光から遠ざけてしまわないように注意することです。
コメント
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