百醜千拙草

何とかやっています

反知性主義のワケ

2020-11-20 | Weblog
大統領選も終わり、世の中はバイデン政権に向けて動き出し、すでに人々の興味は失せました。人々の興味の変遷は早いものです。人の噂もなんとやらといいますけど、多分そのスピードはどんどん早まっており、私はそれを危惧しています。

情報が多すぎて、一つのことをじっくり考えている習慣を人々はなくしつつあり、ほとんど、パブロフ犬状態で大脳皮質を介さずに情報に反応するだけになっているのではないのかと思います。

この政権になってからも、日本学術会議人事への恣意的政治介入の問題、コロナと経済対策の失敗、オリンピックなどなどと、アベよりもひどい原稿棒読み男、田んぼのカカシ、ポンコツが次から次へとやらかしています。モリ カケ サクラで国家を私物化したアベと自民党にまずは責任を取らせないといけないと思っていますが、次から次へと出るポンコツ政権の不祥事で、昔の不祥事がカタのつかぬまま忘れ去られようとしているような壮絶に情けない状態です。そんなわけで、今回も特に書くことが思いつかないので、今日のツイッターを二、三。

レスポンスを見ると、自公維新が反日だと認識していない人が結構いるのです。日本は戦後、民主主義国家として日本国憲法によって治められている国民主権の国家であると建前を重んじれば、自公維新が反日であるのは、理屈上、自明だと思うのですが。「反日」という言葉はちょっと感情的なので、反社会集団でいいのではないですかね。


良識の人を代表して町山さんの反応。維新というのはトランプと同じ手をつかいます。人々の不満を利用して、あえて挑発的で非常識なことを言うことで、そうした不満を持つ人々を扇動する。理性と常識で考えたら自らが面している現実を良い方に変えるのは大変だということを実感している人々。そのような状況に置かれたのは必ずしもその人のせいではないでしょう。そういう人々の行き詰まりを打開したいという思いを引き寄せるのは、非理性的で非常識であるがゆえに挑発的な言葉です。行き詰まり感に押し潰されそうな彼らは、そうした扇動についのってしまう。いわば、最後の千円を大穴にかけるギャンブラーの心境だろうと思います。

それがトランプ政権でした。トランプが反知性主義であるのは、知性は未来を予想するからでしょう。過去のデータ、データからの論理、アルゴリズム、で未来は天気予報ぐらいの精度で予測できます。行き詰まった状況に置かれた人々は、これからの彼らの人生のその予測を認めたくない、そのためにはその基になっている知性を否定しないといけない、そういう心理ではないでしょうか。だから、彼らは陰謀論に走る。彼らは知性の予測を否定するための根拠を、存在する証拠もない陰謀に依存するのでしょう。(皮肉なことに、陰謀論を持ち出して辻褄を合わせようとする心理がそもそも理性の働きによるものだと思いますけど)彼らの現在と未来の不遇を説明できる陰謀があれば、状況を解決できる可能性がある、ゆえに彼らは陰謀を必要とするのでしょう。

しかし、陰謀や非常識な言葉で挑発する扇動者は、そもそも己の利益のためにやっているだけで、人々の不満を真に解決はできません。人々は、その口車に乗せられて、利用された挙句に最後の千円を失って、大抵は、やはり知性が予測する未来がやってくるのです。

望ましくない未来を変えるには理性と知性によって変える努力をするしかないし、その努力が報われるかどうかはわからないということは、実は彼ら自身の知性によって、心の奥底では知っているのだと思います。それを認めたくない人々が維新のような政党に引き寄せられるのでしょう。

それにしても、このツイートみて思わず笑ってしまいました。維新の人というのは予想を裏切らないですね。予想を裏切らない非常識さというのは、すでに挑発的では無くなってきています。こういうことを言っても、「ああ、この人、またバカ言っているよ」と思われるようになったら、もう煽動者としては終わりですね。
コメント
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