農事の師から多くの教えを授かり、うまくできた中から来年の種芋にする里芋も新潟から京都に持ち帰った。
人の住む家なら暖房を使う居間にでも置いて、何かでくるんでおけばいいらしいが、無人の家で種芋を春まで無事に持ち越すのは難しいらしい。
京の底冷えなんていうけれど、わが田舎の真冬の寒さは段違い。
ところが宇治の我が家は標高が100m(iPhoneでいま確認するとコタツの上が丁度100)、下界はなんともないのに雪がうっすらということもある場所。
しかも暖房はコタツだけのウチは、生家よりマシとはいうものの毛布でくるんでも保てるかどうか不安なので、半分だけ庭に埋めることにした。
粘土質で、長雨だと水が溜まるような土地だから、深く掘っても意味がないように思われる。
そこで30cmばかり掘ってから、粘土質の底に棒を何度も抜き差しして穴を開けた。
差すときはハンマーで打ち、抜くのは棒を揺らして引っこ抜く。
どこまで差しても粘土なら気休めにしかならないけれど、粘土質を抜けるかもしれないから、やらないよりはましかという思い。
底にモミを敷くのが良さそうだが、入手困難なので落ち葉を拾ってきて入れた。
落ち葉は腐敗発酵熱をだすので良いかもしれないと考える。
百均で買った洗濯ネットに落ち葉を入れ、種芋を入れ、さらに落ち葉を入れ、落ち葉の中に種芋が浮いている状態でジッパーを閉じた。
ふんわりと置いて、また落ち葉をかけ、次は土を薄くかぶせて、その上に45Lナイロンゴミ袋を1枚載せて、また土をかぶせて土饅頭の塚が完成した。
さぁこれで何かが埋まっているとは分からないだろう・・・まる分かりだっちゅうの。
とんでもない大災害が起きたときにも、この塚は死守するようにと家人に言い置いた。
里芋は芽がでても毒ではないし、掘り出していつでも食える、もしもの非常食。