You tubeをいくつか観て、ホームページやブログも覗き見て、全くの見よう見まねの精製トライ。
ニホンミツバチの巣だけではなく、ミツバチに関するあらゆるものが混ざっているカスを、何度か火傷しそうになったり、しずくを垂らしたりしながら精製を重ねて、ここまでこぎつけた。
カスの中には殉死したミツバチもいれば、さなぎ状態のもいれば、敵か共生かスムシもいたり、花粉もあり、排泄物も多少は入っているのだろう。
カスを田舎から宇治のわが家にわざわざ持ち帰った。
蜂蜜を漉したり蜜蝋精製作業をしたりすると、床がワックス掛けをしたように滑るようになるので注意が必要だ。
田舎の生家もわが家も床がすべすべしてきた。
この際、すみずみまで蜜蝋ワックス掛けをしたいくらいだけれど、匂いにひかれていろんな虫がやってくるのも困る。
鍋のなかの蜜蝋は、野生の巣を採取した分と自分で飼っていて採蜜した1箱分とでこれだけ。
途中で面倒臭くなり、いい加減に捨ててしまった分をちゃんとやれば、この2倍以上は採れたはず。
これから多くを教えてもらったり協力を仰いだりすることになりそうな人から聞いた話では、蜜蝋を飼育箱に塗ってニホンミツバチを誘いこもうとするのはあまり成績がよくないらしい。
蟻がたかってダメだという。
私はインターネットで蜜蝋を購入して箱に塗り誘引に成功したのだけれど、全くの偶然のビギナーズ・ラックだったようだ。
その師(もう勝手に師と呼ぼう)はキンリョウヘンを育てていた。
左のペットボトルの液体は、蜜蝋精製過程で分離したカス成分水溶液。
これを薄めて誘引する箱の周りにスプレーするとミツバチが寄ってくる。
たくさんは必要ないのに、何回も失敗を繰り返して精製したので何本ものボトルキープとなった。
ガスが発生するので冷凍庫で保存しないといけないらしいが、冷凍庫には肩身を狭くして1本だけ入れさせてもらい、あとは栓をゆるめて常温保管。
この蜜蝋にしても、精製過程で沸騰させたら成分が劣化するので温度管理を徹底して一発で精製しなくてはならないように書いてあるのを読んだが、私のは何度も沸騰させたからすでに三級品。
蜜蝋の融点は60数℃だったら、沸点は何℃だろう。
沸きたつのは仕方ないほどの差ではないのかという疑問がわく。
上面には黒雲のようなオリが残っていて、下面は月の裏側のようなブツブツだらけで色が薄い。
ヒトに譲ったりできない不良品蜜蝋でしかないのなら、どうしたものだろう。
手作りろうそくにでもするしかないのか。
台所で換気扇を回し、ガスコンロ2箇所を使って精製した。
換気扇を止めてからプーンという羽音が聞こえてきて、換気口からがニホンミツバチが一匹入り込んで来たのには驚いた。
上のゴルフ場で飼われている群からか他所からか、いずれにせよニホンミツバチがわが家の近辺に来たことに感動。
耳鳴りかと思ったのだったけれど、夢ではなく現実の懐かしのミツバチ。
2度刺されたけれど、いとおしさのみ。