鳥瞰ニュース

空にいるような軽い気分で・・・

(続々) 男の病 その19 清拭のこと

2017年01月02日 05時03分06秒 | 健康ネタ

うちの庭のビワの花。フェルト感が冬を物語る。

清拭(せいしき)は馴染みがないので、パッと漢字のイメージが出てこない。
手術の翌日、体格の良いナース・ペアがきて、両側から支えられ歩行訓練をしたことは書いた。
身体に点滴とドレンと導尿カテーテルを付けて立ち上がらせられて、私はどこに拉致されていってもおかしくない格好だったはず。
でも、だんだん泌尿器科のメンバーのそれぞれを知るにつけ、ベストペアだったことがわかった。
それはともかく、病院は完全看護だから、午後の面接時間以外は手術直後でも痛くても辛くても重症者個室に、寝返りも打てず私は独り寝ていた。
ベッドは褥瘡対策で柔らかいマットレスに交換されていたが、しょっちゅう見回りに来ては、痛くないかとか、三角の当て枕を持って来ようかとか言ってくれる。
しかし、手術した部位というより腹全体から色んな痛みを感じるので、ベッドの背を少し起こしたり、膝角度をコントローラーで調整したりはしたものの、ほぼ姿勢良く仰向けの状態でいた。
それをナースは気にして、「大丈夫ですか・・いつも同じ姿勢で寝てますけど・・」と言う。
私にすれば、動けないほど痛いんだから、ほっといてという気分なので、「ダイジョブじゃないけど大丈夫」と答えるしかない。
その日その後、初めての清拭をしてもらった。
こちらはされるがままの赤ん坊状態だったけれど、想い出しても恥ずかしさはなく、儀式のようだった気がする。
次の日は、若いナースが熱いくらいのおしぼり(タオルだった)を5〜6個入れたナイロン袋を渡してくれた。
それに、ファミレスなんかで出してくれるような使い捨ておしぼりを1つ渡された。
「これは?」と聞くと、「オシモを拭いてください」と言う。
「ん?」と一瞬ポカンとしてしまったが、『あー股間のことね』。
一番若いと思われるナースは、真剣な表情を崩さない天使だった。
数時間前に観た【バック・トゥ・ザ・フューチャー】にナイチンゲール症候群というのが出ていたが、泌尿器科病棟では現れにくい症状だと思われる。
コメント (4)
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