同級生二人からそれぞれ個性的なちまきを、しかもきな粉も添えて、もらった。
餅も好きだが、ついていないもち米はもっと好きなので、じつにありがたい。
この時期になると、私の母は、この辺りで一般的な正しく三角のちまきを大量に作ったものだった。
あんこ入りの笹団子も同時に作り、両方とも障子を外してある鴨居に吊るしていた。
機屋稼業だったニホンミツバチ仲間の同級生が小さい方の三角ちまきを持ってきてくれて、六郎いんの頃に必ず作るのだと言っていた。
6月6日は、『六郎いん』と呼んで、機屋さん関連も畑田んぼの農作業も必ず休むというより休まなくてはならない忌み日として決められているそうだ。
十日町で生まれ育ちながら、18歳で家を出たので、このたび初めて知った風習。
大きい方は、幼馴染み同級生がよくくれるのだが、彼女の知り合いに尖った格好いい三角ちまき作りの得意な人がいて、たくさん作ってくれるのだとか。
普通は1個に笹の葉2枚を使うのだけれど、小さい方は1枚で作ってあり初めて見る変形ちまきだ。
味は全く変わらず、むしろ剥きやすく食べやすい。
笹は防腐効果があり長持ちするはずだが、冷凍したのを水に入れて戻すと全く元通りになるし、冷たいままが美味しい。
旧暦の6月6日は今日明日あたりらしいので、今回の帰省の農事がだいたい終わったいま、忌み日を過ごしてもいい頃合い。
小さい方の田んぼにも蕎麦種を蒔いて耕運機をかけたから、もう蕎麦は収穫まですることがない。