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今夏は水棲生物を探ろうと小さい網と観察水槽を持っていった。玄関から徒歩30秒程の川に行き、網を一回入れて驚いた。小魚とエビと知らないモノがうじゃうじゃと入っていた。生活廃水は多少流れ込んでいるようだが実に豊な川だった。
浮き草びっしりの田んぼに友人が網を入れてみると、ゲンゴロウにマツモムシにヤゴがひとすくいで何匹も入っていた。彼の地では人を刺す蚊がいない。おそらくボウフラは育つ間もなく食われ、運よく羽化までいっても、ハグロトンボにヤンマにアカトンボにシオカラとトンボは各種飛んでいるから直に食われてしまうのだろうと友人と話した。
カワムツの稚魚らしき小魚とミナミヌマエビとハナアブの幼虫と今だにわからない幼虫の蛹を持ち帰った。ミナミヌマエビだとどうして断定(同定と言うのだったか?)できたかと言うのが、ここに書きたい一番の事だ。
エビは大中小と色んなサイズがいた。大体は緑がかっていてとても奇麗だ。格好はホームセンターで買ってきて飼っているヤマトヌマエビとそっくり。目立つハサミがないからヌマエビの仲間ということになる。
一匹しかいない大と、中のうちの一匹が黒に近いこげ茶色で、背中に縦一直線の白っぽい筋が入っていた。他とはまるっきり違う種類に見える。しかも大は横から見ると、高さの低い逆三角形みたいで腹が出っ張っていた。
このエビは室内で飼っているヒメダカの水槽に入れた。ネットで調べてみると、ミナミヌマエビのメスは色の変種が多く成長した大きさは3センチ位とあり、ピタリと当てはまる。抱卵している場合は透けてみえるらしいのだが、ウチのヤツはなにせ地黒なものだから判らない。
何かの拍子で抱卵していても脱皮してしまうことがあるらしい。脱皮したら抱いてる卵は脱いだ方に付いたまま駄目になってしまう。ヤマトヌマエビと違い淡水だけで一生過ごし、幼生の期間がなく卵からいきなりエビの姿なのだという。
孵化したら、稚エビは即ヒメダカに食われてしまうだろう。これはまずいと、プラスチックケースを買ってきて隔離した。一匹だけでは落着かないかも知れないので、連れて来た仲間の中小エビと合わせて六匹を同居させた。
隠れ家用にアングル金物を屋根状に沈めた。エビに限らず何でも生き物は新しい環境に置かれると、周りを探索して、自分の居場所を決めることが多い。抱卵?中のヤツは直ぐに身を隠すように屋根の下に入った。エビは細い隙間なんかをくぐるのが好きというのか、狭い開口があると入らないではいられない性質があるようだ。間仕切り板の隙間なんかを中小エビは平気でくぐって出入りする。
その金物には縦長の切れ込みが入っているのだが、しばらくして抱卵?疑惑エビが、その切れ込みにはまり込んで立ち往生していた。長いヒゲで隙間の巾から何から測っているのではないのか? 自分の腹のでかさを認識できていなかったようだ。抜けられず、戻るに戻れずの状態になっていた。
針金で突いたら、大慌てで抜け出した。腹の卵?は大丈夫かと心配したが、そもそも抱卵しているのかどうかもわからないし、網で捕まえて手で触ったりもしたし、何度も違う容器に移し替えたりしたのに、別に体型に変りはない。元々こういうデブエビか?とも思われた。
連れ帰ってきて1週間が過ぎた昨日、ふと思いついて水槽ケースに懐中電灯を当てて反対側から見てみた。腹が透けて見えるかもしれないと思ったから。それでも、丸いぶつぶつと言うか粒粒なんか見えない。ただ腹のビラビラはしょっちゅう動かしている。
デブエビの前で何かきらりと光って泳いだ。逆光だからはっきりと見えた。ミニミニのエビの形そのものだった。他にも二匹いた。間違いなく孵化した稚エビだった。いい加減な水生生物飼育の初心者が、いきなりこれだ。ビギナーズラックというやつなのだろう。何となくネットの皆様にすまない気もする。
これでミナミヌマエビであることは間違いないと確信が持てた。一年の命だという。ネット購入でも釣具屋さんなどでも買うとなると、バカみたいに安い金額で大量に買えるようだけれど、何たって肉眼でやっと見える小さいエビだ。逆光で飽かず眺める。これは簡単に手に入らないと思う。かわいいのである。とても安らいだりする。画像の親エビの前にいるのが稚エビ。
これはいわゆるメダカに間違いありません。
昨日から40匹余り飼っています。
もう水槽がなくて、発泡スチロールの宅急便用の魚箱です。でもこれが一番冬越しにはいいみたいです。
棲息しづらいのに、けなげに命を繋いで来たから、たいてい琉球・・・という名前を付けられる独特のものになったわけよね。
琉球純朴も命繋いで下さいな!