■ 松本市重要文化財に指定されている高橋家住宅の復元工事が終了して一般公開が始まりました。高橋家住宅は松本市内に残る数少ない武家住宅で、パンフレットによると長野県内でも最も古い建物の一つだそうです。所在地は松本市開智2丁目。松本城から北へ徒歩で10分足らずのところにあります。
土壁の塀の屋根は目板葺き。厚い板の継ぎ目を細い板(目板)で塞ぐ単純な構法。腰壁には板張りのパネルが架けられています。雨に弱い土壁を守るために設けられているのでしょう*。
パネルにしてあるのは取り外しが出来るようにするためで、維持管理を容易にする工夫。古くなったら取り外して新しいパネルと交換すればいいのです。

*腰に板張りのパネルが架けられているのは道路側だけで、内側にはありません。雨から土壁を守ることの他に何か理由があるのかもしれません。
▽妻壁にも板張りのパネルが設置してありました。

武家住宅の屋根はさわら材の柿(こけら)葺き、石置屋根。さわらは水に強く腐りにくい材料で、善光寺の三門の屋根の修理にも使われました(善光寺の屋根は柿板より厚い板を葺いた栩葺き(とちぶき)です)。
▽簡素な北庭。縁側の柱は根継ぎがしてありました。
▽説明パネルの平面図。田の字型のプランです。

▽つぎのまから八帖のざしきを見たところ(部屋名は説明パネルのようにひらがな表記にすることが多いように思います)。

▽つぎのまからいまを見たところ。曲がった梁に合わせてつくった障子欄間、無地のふすま、簡素で美しい空間です。

いまには天井がなく小屋組みが表しになっていました。梁にかなり曲がった材料が使われていることから、この住宅の建築年代が古いことがうかがえます。
▽おくのま 床と地袋のプロポーションに注目。

ものの無いスッキリした空間は気持ちがいいです。このようなすまいで送る清貧な生活もいいかもしれません。
土壁の塀の屋根は目板葺き。厚い板の継ぎ目を細い板(目板)で塞ぐ単純な構法。腰壁には板張りのパネルが架けられています。雨に弱い土壁を守るために設けられているのでしょう*。
パネルにしてあるのは取り外しが出来るようにするためで、維持管理を容易にする工夫。古くなったら取り外して新しいパネルと交換すればいいのです。

*腰に板張りのパネルが架けられているのは道路側だけで、内側にはありません。雨から土壁を守ることの他に何か理由があるのかもしれません。
▽妻壁にも板張りのパネルが設置してありました。

武家住宅の屋根はさわら材の柿(こけら)葺き、石置屋根。さわらは水に強く腐りにくい材料で、善光寺の三門の屋根の修理にも使われました(善光寺の屋根は柿板より厚い板を葺いた栩葺き(とちぶき)です)。
▽簡素な北庭。縁側の柱は根継ぎがしてありました。

▽説明パネルの平面図。田の字型のプランです。

▽つぎのまから八帖のざしきを見たところ(部屋名は説明パネルのようにひらがな表記にすることが多いように思います)。

▽つぎのまからいまを見たところ。曲がった梁に合わせてつくった障子欄間、無地のふすま、簡素で美しい空間です。

いまには天井がなく小屋組みが表しになっていました。梁にかなり曲がった材料が使われていることから、この住宅の建築年代が古いことがうかがえます。
▽おくのま 床と地袋のプロポーションに注目。

ものの無いスッキリした空間は気持ちがいいです。このようなすまいで送る清貧な生活もいいかもしれません。