■ しばらく前「ブルータス」で仏像を特集していた。そして「一個人」の最新号も仏像特集。ともに表紙が興福寺の阿修羅像なのは、東京国立博物館 平成館で阿修羅展が開催中だからだろう。今って仏像ブームなんだろうか。
「一個人」ではかなり詳しく仏像について解説しているが、残念なことに仏像が安置されている御堂の様子がわからない。興福寺の阿修羅像は西金堂に安置されているとのことだが、それがどんな建物なのか分からない。
いきなり仏像のディテールに迫るのではなくてまず安置されている環境が分かるようにして欲しかった。まあ、ネット検索すればいくらでも情報を得ることが出来るだろうけど。でもずっと本から情報を得てきた世代としてはやはりそういう情報も載せて欲しいと思う。
先日NHKブックスの「仏像」を読み、更にこの2冊の雑誌を読んだから、如来や菩薩の名前を覚え、手印にはいろんな意味があることを知り、持ち物や着物にもいろんなものがあることを知った。
仏像は観る位置はもちろん、季節や天候、御堂への外光の入り方などによっても表情が変わる。それを観る者の心の投影と捉えることもあるようだ。
これからは寺を訪れる機会があれば少し時間をかけて仏像を鑑賞しよう。心静かに仏像と対峙すれば、何か感じることがあるだろう。