透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

柳宗理展@松本市美術館

2009-05-25 | A あれこれ
手から生まれた、くらしのかたち



 工業デザイナーとして活躍しておられる柳宗理氏の作品展が松本市美術館で来月28日まで開催されている。昨日、美術館に出かけて鑑賞してきた。

柳氏といえばバタフライ・スツールが特に有名だ(チケットの左上のシルエットがそのスツール)。50年以上も前のデザインだが、少しも古さを感じさせない。優れたデザインは時の流れに抗して生き続けるものだ。

工業デザイナーの柳宗理氏のデザイン対象は文具、食器、調理器具、設備機器、建築と多岐にわたる。父親の柳宗悦氏は「用の美」を唱えて民芸運動を推進した。その影響かどうか、宗理氏のデザインは奇を衒うことのない素直なものだ。何の違和感もなく生活に馴染んでしまうようなデザイン。

先日見た建築家のカップデザインとは随分印象が違った。「本当の美は生まれるもので、つくり出すものではない」 なるほど・・・。

窪田空穂記念館

2009-05-25 | A あれこれ


歌人の窪田空穂記念館から本棟づくりの生家を見る。



窪田空穂の生家から記念館を見る。生家に呼応する切妻のデザイン。



■ 菱形の骨組み、木造でこれはないだろうという批判的なコメントを雑誌で読んだ記憶がある。主要部材は垂直と水平に使う、木造とはそういうものだという認識からすれば、確かにこれはない。が、別に常識にとらわれることもないだろう。自由な発想こそ創造の源ではないか。でも構造的に成立するんだろうか、と視覚的な不安を覚えることも事実。

窪田空穂記念館 設計/柳澤孝彦(東京都現代美術館、中川一政美術館などを設計)