透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

「プリンセス・トヨトミ」

2009-05-08 | A 読書日記



 
万城目学の作品は「京都」も「奈良」も読んでいない。「大阪」が初めて。

この「大阪」、『プリンセス・トヨトミ』は500頁もある長篇だが、どうも終盤を除いては全体的に冗長ではないかな、と思った。頭のいい作家が机の上だけで練り上げた、という印象。

カバーに登場人物3人が描かれているので、人物像を文章からイメージする余地がほとんど無いのは、私としては残念
。皆が振り返るような会計検査院の美人検査官を自分なりにイメージしてみたかった。

どちらかというと若い人に支持される作品かもしれない。親子の絆、友情・・・? 歴史をモチーフにした大風呂敷なファンタジー? メッチャ好っきゃねん大阪? この作品のテーマはなんだろう・・・。連休中にザックリと読んだ。

有川 浩の『阪急電車』幻冬舎。これも「大阪」同様Mさんに貸してもらった本。この作家の作品も今まで読んだことがなかった。この週末に一気飲み、じゃなかった一気読みをしよう。書店で手にとってもまず買い求めない作品を読む機会を得たことに感謝。

もう一冊、しばらく積読状態だった吉村昭の『間宮林蔵』講談社文庫も読み始めた。読了するのはこちらが先になるかもしれない。