北安曇郡白馬村神城に祀られている道祖神と大黒様(過去ログ)撮影日2020.08.10
この道祖神の右側面に建立年が彫り込んである。寛政三年(1791年)は結構古い部類に入ると思う。江戸末期のものは時々見ることがあるが。
像がはっきりしないが、この像の隣に設置してある説明板に祝言像とある。左側に立つ女神が手に持っているのは酒器だ。男神は盃を持っているはずだが、この像では確認できない。右側の男神の肩のところに手があるのが分かる。注連縄で分かりにくいが左側の女神の肩にも手があると思われる。お互い仲良く肩に手をかけているのだ。
参考に平安貴族の衣装を身にまとう道祖神を再掲する。像が鮮明で肩にかけた手が良く分かる。向かって右側に立つ男神は盃を手に持ち、左側に立つ女神は酒器を手に持つ酒器像。お互い内側の腕を相手の肩に回している。抱肩握手像(*)はよく見かけるタイプだが、握手ではなく、酒器を持っているのはどうだろうか。それほど珍しいというわけでもないのかもしれない。
松本市里山辺藤井の道祖神 撮影日2016.06.19