透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

「桂離宮」和辻哲郎

2020-08-18 | H ぼくはこんな本を読んできた

320
『桂離宮 様式の背景を探る』和辻哲郎(中公文庫2011年改版発行)

 この文庫の初版発行は1991年だが、手元にあるのは2011年発行。残した文庫には40年も前に読んだものが多い。だから、この本はそれ程古くはない。ついこの間読んだ本、という感じだ。

カバーデザインが好い。桂離宮という漢字はやはり明朝体が好い。著者名の大きさと配置も、桂離宮の庭園の地面のクローズアップとその配置もぼくは好き。

**藤原氏ゆかりの地に古今集の風景観を意識して作られたという桂離宮。この簡素で調和の取れた建築・庭園を作り上げた、後陽成天皇弟・八条宮とその周囲の人々、江戸の教養人の美意識、制作過程などの背景を克明に探る。
豊かな知識と繊細な感性そして流麗な文章。
日本人の美の極致を捉えた、注目の美術論考。** 以上カバー裏面の本書紹介文の引用。

数日前に再び読み始めた。






和辻哲郎といえば『風土』。文庫本は処分したと思う、単行本があるからと。だが、単行本が書棚に無い、無い! (写真は過去ログ)


追記 2020.08.22  『風土』が見つかった。以前とは別の書棚に並べていた。