透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

143枚目

2020-08-23 | C 名刺 今日の1枚

 先日、ある新聞社の記者の方から電話があった。私が趣味にしている火の見櫓巡りについて取材をお願いしたいとのことだった。了承し、数日後に自宅で取材を受けた。その際、名刺交換をした。これでプライべートな名刺をお渡しした方は143人になった。


年取ったなぁ・・・ プロフィール写真のボクチャンがこんなになっちゃって。

私は発散型人間で、つい話があちこち飛ぶ。記事にまとめるのが大変だったかと思う。でもさすがそこはプロ。今日(23日)の新聞に掲載された記事は「興味を持ったきっかけは。」というお決まりの質問に始まり「火の見櫓の魅力は。」「観察のポイントは。」「ユニークなものはありますか。」「地域の火の見櫓がなくなりつつある。」「昨年九月に「あ、火の見櫓!」を出版しましたね。」という6つの質問を小見出しに付け、要領よくまとめられていた。2枚の写真と共にかなりスペース(A4サイズくらい)を割いた記事だった。

**鉄骨の工作物なのに周囲の風景に溶け込み、景色の一部になってしまうところもひかれる理由です。景観を阻害せず、それでいて存在感がある。そんな構造物は他にはあまりないですね。** このように、私のコメントを記事の中で簡潔にまとめていただいた記者のIさんに感謝。


8月23日付中日新聞12面に掲載された記事


新聞掲載の記録
① 2012年  9月18日 タウン情報(現MGプレス) 魅せられた2人の建築士が紹介 火の見やぐら
② 2014年  4月18日 信濃毎日新聞 われら「火の見ヤグラー」
③ 2019年  5月26日 中日新聞 奥深い魅力のとりこに 県内外の火の見やぐら巡り ブログで紹介
④ 2019年10月21日 MGプレス 「火の見ヤグラー」魅力まとめて本に
⑤ 2019年11月(月1回発行)旬 Syun! 魅せられた“火の見ヤグラー” の本刊行
⑥ 2019年11月16日 市民タイムス 火の見櫓の魅力1冊に
⑦ 2020年  8月13日 市民タイムス スケッチ「火の見櫓のある風景」(市民の広場 私の作品)
⑧ 2020年  8月23日 中日新聞 合理性追求 構造美しく 


「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」フィリップ・K・ディック

2020-08-23 | H ぼくはこんな本を読んできた

  
『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』フィリップ・K・ディック(ハヤカワ文庫2003年46刷)

 映画「ブレードランナー」の原作。ぼくはこの小説を2003、4年頃読み、2019年に再読した(過去ログ)。
昨年は書斎がカオスな状態で、左の文庫(2003年46刷)が見つからず、右の文庫(2017年82刷)を改めて買い求めて読んだ。

カバー裏面の紹介文から引く。

**第三次大戦後、放射能灰に汚された地球では、生きている動物を所有することが地位の象徴となっていた。人工の電気羊しかもっていないリックは、本物の動物を手に入れるため、火星から逃亡してきた〈奴隷〉アンドロイド8人の首にかけられた莫大な懸賞金を狙って、決死の狩りをはじめた!(後略)**


5月の減冊で、新しい方の文庫(写真右)を処分した。右のカバーデザインもなかなか好いが。


「夜明け前」島崎藤村

2020-08-23 | H ぼくはこんな本を読んできた



 ぼくはこんな本を読んできた。今回は島崎藤村の『夜明け前』(新潮文庫)。この長編小説を2回読んでいる。右の4巻(1993年)を1994年に読み、20年後の2014,5年に左の4巻(2013)を読んだ過去ログ)。(*1)

今年の5月に本をだいぶ処分したが、その際、古い右の4巻を処分した。この長編小説はもう一度読むことになるかもしれないと思い、活字が大きくて読みやすい新しい左の4巻を残した。



NHKの教育テレビ(現在のEテレ)で1992年の4月に始まった「人間大学」(「人間講座」という番組に引き継がれ、2005年の3月まで続いた)で、講師のひとり加賀乙彦が担当した「長編小説の楽しみ 世界の名作を読む」でもこの『夜明け前』が取り上げられた。ちなみに日本文学では他に『或る女』『暗夜行路』『細雪』『迷路』(野上弥生子)が取り上げられている。

加賀乙彦は『夜明け前』を**日本の近代小説の白眉だと思う。(テキスト86頁)**と評価している。また、文芸評論家の篠田一士が「二十世紀の十大小説」(*2)に挙げている。

藤村の父親をモデルにした主人公、青山半蔵の生涯を時代の大きな流れの中に書き、その一方で江戸から明治へと大きく動いたこの国の歴史そのものを書いている。スケールの大きな小説だと思う。


*1 それ以前にも一度読んだかもしれない。
*2 二十世紀の十大小説