■ 日本論、日本人論は読みたくなる。外国人によって書かれたものはなおさらだ。古くは戦後まもなく出版された名著『菊と刀』はじめ何冊も読んできた。過去ログ 過去ログ2 『空間の日本文化』オギュスタン・ベルク(ちくま学芸文庫2011年第9刷発行)もその内の1冊。
**フランス日本学の若き第一人者による画期的な日本論。日本語の構造、心のありよう、家族・企業などの組織原理、都市空間、土地利用など、日本文化特有の有機的な空間性を多面的に検証し、統一的な視座を提出する。外部からの光により浮き彫りにされる日本的空間の全体像。**
ここに引用した本書解説文から分かるように論考対象が限定的ではなく多岐に亘っている。そしてそれらを横刺しにして論じている。やはりどんな研究分野であれ、総体、全体像を示すという作業は欠かせない。