和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

なにげなく。

2010-07-08 | 詩歌
ちょくちょく、なのでいまさら言上げするまでもないのですが、
本は読まない方です。すぐに嫌になってしまう。
昨日もそうでした。それでも、嫌になった時には、詩集をひらく。
というのが、なんとなく自分で身につけたしぐさのようになっております。
というので、本棚から、詩集を取り出す。
そういえば、最近詩集をひらいてなかったなあ。
などという、思いも浮かんだりします。
さてっと、身近にあったのが、杉山平一著「青をめざして」(編集工房ノア)。
短い詩が並びます。
そそくさと読んだ覚えがあるのですが、何の気なしにひらく詩集というのもいいものです。
以前ひらいたときに、気になった詩がありました。

     辞書

   辞書の中に迷いこんで
   行きつけないで
   よその家へ上りこんで
   紅茶をのんで帰ってきた

そういえば、この頃は、本を読んでも、辞書で調べているような気分になることがしばしば。今回詩集をひらいて最初の方にある詩が気になりました。


      繰り返し

   カチカチカチカチ
   時はきざんでいるが
   進んでいるのではない
   繰り返しているのだ
   父は私であり
   私の子は私だ


 その次の詩は、というと、

    思想

   いくら眼鏡をぬぐっても
   よく見えない

   くもっているのは
   目の方だった

う~ん。メガネをかけているせいか。何か気になります。
こういう短い詩をひらいていると、こちらの頭の中のページがめくられているような、何とも気分がめくれるような気がいたします。

そうそう、こんな詩がありましたっけ。

    郵便受

  引越しをしました。新しい住所です。
  郵便受けも新しくしました。よいお便りを待っています。


うちの郵便受けは、といいますと、大工にこしらえてもらった木製で二本の柱が足がわり、それが土に触れるところから腐ってきておりました。ぐらぐらします。でもそのままにつかってる。ペンキがはげているのに、それもそのまま。住所は番地の番号のみ。アロエが植えてあったのが伸び放題で、梅雨時は、雑草とアロエの勢力争い。そのわりには、葉書や手紙は来ません。まわりをきれいにしなければ、手紙も来ませんよ。といわれそうな玄関脇です。
コメント
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