和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

いざ鎌倉。

2010-11-12 | Weblog
「芸術新潮」2010年11月号をまたひらいております。

p46とp47の見開き2ページには、
p46に鎌倉大仏(阿弥陀如来坐像)が正面から写されており、背景には低い山と青空。
p47には、金色の長谷観音(十一面観音菩薩立像)がちょうど、大仏と同じ大きさでおさまっております。左右のページに同じサイズの顔が並ぶというのは、写真集の面白さ。

こういう仏像は、よくわからない私なので、ところどころに出てくる現代人の写真が新鮮に感じられます。たとえば、p6~7に流鏑馬(やぶさめ)行事の写真が、武者姿の服装を着て、甲冑を着ているなど20人写されておりまして。あらためて、私は見いっております。右端に、神官なのでしょうか、白の上に、空色の袴をはいて、やぶさめに使う的(まと)の板を持った数人に、右腕をあげて、置き場所を指示しています。
まるで、牛若丸のような装束の10代(小・中学生ぐらい)の若者3人が所在投げな様子で、あちらこちらに目線をおくっております。
それぞれが時代装束に身をかためておりまして、メガネをかけている方もおり、まごうかたなく現代人の顔が並びます。
その真ん中に蹲踞(そんきょ)している二人が写されているのでした。
馬場に控える二の射手と三の射手。
これは、説明にゆだねましょう。
p84にありました。

「神事としての流鏑馬は最初の三番のみ。その後に続く十数騎(今年は16騎)は平騎射といって神事とは区別されている。各射手(いて)が、長さ140間(254メートル強)の直線の馬場を疾走し、三つの的を順次に射る点では神事も平騎射も同じながら、射手の衣裳はずいぶん異なっている。もちろん、綾藺笠(あやいがさ)、鎧直垂(よろいひたたれ)、射籠手(いごて)、夏毛の鹿皮の行縢(むかばき)などからなる神事の射手の揚装束(あげしょうぞく)の方が、ずっと豪華だ。・・・」

その二の射手と三の射手が、写真では砂地の地に蹲踞(そんきょ)して順番を待っているのでした。集中しながら緊張したおももちが、周りに立つ者とは違っております。失敗ができないはりつめたおももちが二人にあり、まさに武者の顔立ちとして写っておりました。


写真といえば、鎌倉の「いい店、好きな店」の特集も、この雑誌でしております。その「活魚料理 仲の坂」さんの、定食のあじフライがおいしそうなのでした。
その下に、ご主人が調理服を着て写っておりまして、そのうしろに「本日の魚一覧」とあり、さんま・かつお・わらさ・地たこ・あじ・めじ・皮はぎと平仮名で白札にかかれた文字がならびます。ご主人の加藤さんが書いたもの、と説明にあります。紹介文は三木卓。

そのご主人の写真がいいのでした。仏像写真に生気をとりもどさせるようなその顔立ち。

ということで、まだ写真ばかりで、説明文を読んでいない私ですが、
この永久保存版特集「いざ鎌倉」はたのしめるのでした。

コメント
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