和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

「諸君!」と「新潮45」。

2018-10-11 | 道しるべ
「諸君!」の2009年6月号は、最終号でした。それと、
「新潮45」の2018年10月号とを並べてみます。

まずは、「諸君!」最終号の曽野綾子さんの文。
そこで、「私は『ある神話の背景』という題で、
『諸君!』の1971年10月号から一年間連載させてもらった」
ことを中心に据えて書かれておりました。


この「ある神話の背景」という本は、のちに
「沖縄戦・渡嘉敷島『集団自決』の真実」(WAC)と
題名を改めて、2006年に出ております。
WACでの副題は「日本軍の住民自決命令はなかった!」。

ここから、「諸君!」最終号と、今年の「新潮45」10月号と
をむすびつけることにします。

まずは、曽野綾子著「ある神話の背景」(PHP文庫)。
文庫の解説は田村隆一氏でした。
解説の最後をすこし引用。

「昨夜は、夜を徹して本書を一気に読んだ。
この、太平洋戦争末期に起こった沖縄の一小島、
渡嘉敷島の惨劇が、ぼくにとって、真の意味の
『悲劇』に転化するためには、まだ多くの
『時』を要することだろう。・・・・
沖縄の一小島の『惨劇』の今日的なバリエーションは、
依然として現代日本のいたるところにある。
何も終ってはいないのだ。」(p301)


この解説の最後の二行
「沖縄の一小島の『惨劇』の今日的なバリエーションは、
依然として現代日本のいたるところにある。何も終ってはいないのだ。」

うん。この言葉なら、「新潮45」10月号へと
つなげることができそうです。

まずは、「沖縄戦・渡嘉敷島『集団自決』の真実」(WAC)の
解説・石川水穂氏の文を引用してみます。
そこで、石川氏は付け加えておりました。

「曽野さんが触れなかったもう一つの座間味島での
集団自決についても、真相が明らかにされつつある。
・・・・
座間味島の集団自決から32年後の命日(三十三回忌)
にあたる昭和52年3月26日、生き残った元女子青年団員は
娘に『梅沢隊長の自決命令はなかった』と告白した。
梅沢少佐のもとに玉砕のための爆薬をもらいにいったが帰されたことや、
遺族が援護法に基づく年金を受け取れるように
事実と違う証言をしたことも打ち明けた。

また、昭和62年3月、集団自決した助役の弟が
梅沢氏に対し、『集団自決は兄の命令で行われた。
私は遺族補償のため、やむを得ず、
隊長命令として(旧厚生省に)申請した』と
証言した。・・・」(p333~334)

今回「新潮45」が休刊への直接のきっかけとなったらしい
特別企画「そんなにおかしいか『杉田水脈』論文」から、
かずと氏の文を引用してみます。題名は
「騒動の火付け役『尾辻かな子』の欺瞞」(p97~101)。

そこに、こんな箇所がある。

「杉田さんの質問に答えることができないのは
あなただけでなく、お仲間の活動家さん、みんな一緒です。
・・・・
あなた方が狙っているのはLGBTに関する法案の成立です。
LGBTを弱者認定する差別禁止法、また理解増進法が成立すれば
学校や自治体でLGBTに関する講習会などが絶えず開かれる
ことになるでしょう。それはあなた方にとってはビジネスチャンス
以外の何物でもありません。

尾辻さんも『LGBT政策情報センター』なる団体の代表理事らしいですね。
この団体の活動内容をサイトで確認すると以下のようにありました。

①LGBTに関する政策調査及び研究、情報提供
②LGBTに関する研修、講座その他の会合等の開催
③LGBTに関する国内外諸機関、団体及び行政との連携
④LGBTに関する広報出版事業
⑤LGBTに関する教育及び人材育成事業
⑥LGBTのための生活相談支援事業、財産形成事業
⑦LGBTのための相続、遺言、成年後見に関する相談支援事業

まさにLGBTに関するビジネス花ざかりといった感もありますが
注目するのは次です。

⑧上記事業に関する範囲において行政等から受託する事業

行政から受託ということは税金があなた方の活動に
使われることを見越しているということですね。
議員の職を失っても将来安泰といえるでしょう。

・・・あなた方はこれまで多くの国会議員に近づき、
与野党問わず多くの議員に『LGBTは弱者である』
という認識を植え付けることに成功しました。
・・・マスコミであるNHK、朝日新聞、毎日新聞を
通じて世論にも広がっていきつつあります。
すべては順調に進んでいるはずでした。
しかしながらこれに異を唱える議員が現れた。
杉田水脈議員です。

杉田さんは、LGBTとTは別ですよね。
Tの方には支援が必要でしょうが、
LGBの方には本当に支援が必要ですか?
と至極当然の疑問を呈しました。

彼女はLGBTの中でもLGBに関しては
社会的弱者でも何でもないと分かっている
唯一の国会議員なのです。・・・・
しかしあなた(尾辻)にとって
LGBTとは今もこの先もお金を産み出してくれる存在、
そのため永遠に弱者でいてもらわなければ困るのです。

だからこそ杉田さんが邪魔で仕方ない。そこで
デモなどを煽動しひたすら議員辞職を要求している。
批判することだけが存在意義と化している
立憲民主党に所属する尾辻さん・・・・
あなたは産経新聞への寄稿にこう記されています。
『今回の杉田議員の寄稿に、多くの人が傷つき、涙を流した』
何をかいわんや、騒ぎの要因はあなた自身の
あまりにも軽率すぎる行動です。
話し合う機会も持たず、ツイッターで一方的に批判した。
多くの人が傷ついたなら、尾辻かな子さん、
あなたに原因があります。

杉田さんの寄稿に問題があると感じたなら
話し合いの場を持てばよかっただけの話です。
また、杉田さんの寄稿に問題があるかないかは
有権者が判断することです。
同じ政治家であるあなたが一方的に批判し、
謝罪を要求することではないでしょう。
・・・・」

2018年「新潮45」10月号を読ませたくない人がいて、
それならば、
2018年「新潮45」10月号を読みたくて、
読めない方々のために引用をしました。


ということで、「諸君!」最終号と、
今年話題の「新潮45」10月号を並べて、
私なりのピックアップを試みてみました。

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