和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

朝日、ご都合主義の「自由」宣言。

2018-01-19 | 朝日新聞
朝日新聞が
小川栄太郎氏らに対し
計五千万円の損害賠償請求訴訟をおこしたのは、

小川栄太郎著
「徹底検証『森友・加計事件』
 朝日新聞による戦後最大級の報道犯罪」
(飛鳥新社)

この本に対してなのでした。

産経新聞2017年12月30日に
小川栄太郎氏へのインタビュー記事が掲載されてました。

「係争中だと、書籍の広告掲載が
報道各社の基準に引っかかる。
広告を世の中から隠すことも
計算に入れていると考えられても仕方ない。

つまり、大言論機関が
個人を恫喝しつつ、
実際には裁判に逃げたのです。
言論を封殺するために
非常に露骨な手を打ってきた。」

「五千万円の賠償は、
飛鳥新社や私個人にとっては
茶番では済まない大きな額です。」

この小川氏へのインタビュー記事の脇に
阿比留瑠比氏のコラムも掲載されておりました。
そのコラムのはじまりは

「『言葉は感情的で、残酷で、ときに無力だ。
それでも私たちは信じている、言葉のチカラを』
朝日新聞はかつて
『ジャーナリスト宣言』と称する
宣伝キャンペーンを展開し、
新聞、テレビ、ラジオなどで
こう強調していた。
それが今では、信じているのは
『言葉のチカラ』、つまり言論ではなく、
司法となってしまったようだ。」

コラムの中頃も引用。

「しかも小川氏は5日付の回答に
『一個人を恫喝するのではなく、
言論には言論で勝負していただきたい』と記し、
正面から論戦を挑んでいた。
朝日は紙面でいくらでも反論できるにもかかわらず、
その挑戦を無視した。
そして、圧倒的な資金力を背景に
戦いの場を司法に移すというのだから、
なりふり構わぬ姿に唖然とする。
徳島文理大の八幡和郎教授は27日、
インターネット上の言論
プラットフォーム〈アゴラ〉にこう書いた。
【名誉を回復したいということが目的でなく、
(中略)個人や弱小出版社などが、
朝日新聞を始めとするマスメディア集団を
批判すること自体をやめさせようとすることが
狙いとしか合理的には理解できない】
同感である。
大手メディアによるこんな振る舞いが
常態化すれば、日本の自由な言論空間は
閉ざされていくことだろう。
軽視していい問題ではない。・・・」


前置きが、長くなりました。
じつは、今年になって
2018年1月18日の阿比留氏の文が掲載され、
そこから引用したかったのです。

「その後、小川氏らに送られてきた
訴状に次のように記されていることを知り、
目を疑った。

『原告(朝日)は上記両問題(森友・加計問題)について
安倍晋三首相が関与したとは報じていない』

朝日があれほど力を入れて報じ、
紙面を占拠してきた森友・加計問題に関する
記事やコラム、社説は何だったのか。
一連の報道を通じ、安倍内閣は
一時支持率が大きく下落し苦境に陥ったが、
それにどんな意味があったのか。」

「その一方で、
朝日は小川氏の著書に対しては
『言論の自由の限度を超えています』
(千葉光宏・執行役員広報担当)と決めつけ、
言論に言論で立ち向かうことを避けて
いきなり提訴した。
自分たちは言論の自由を謳歌し、
あの手この手で他社を攻撃するが、
批判は許さない・・・・」

そして
「朝日は言論の自由について
どう位置づけてきたのか。
社説をいくつか紹介したい。」
として、列挙しております。
そこから、すこし引用。

「慰安婦報道をめぐり、
元朝日記者が嫌がらせを受けたときには
こう記した。

『意見を述べ合い、批判し合う自由こそが
社会を強く、豊かにする。
戦後約70年をかけて日本が築きあげてきた、
多様な言論や価値観が交錯する社会を守りたい』
(平成26年10月2日付)」

「また、間違った記述が多数あった新書・・・
に、いったん販売差し止めの仮処分決定が下された
件ではこう主張していた。

『著者や出版社に損害を与え、
萎縮を招くだけではない。
人々はその本に書かれている内容を
知ることができなくなり、
それをもとに考えを深めたり
議論したりする機会を失ってしまう。
民主的な社会を築いていくうえで、
極めて大切な表現の自由を損なう・・・』
(平成29年1月12日付)

自分たちに都合のいい言葉は
美辞麗句を駆使して守るが、
都合の悪い言論は裁判でただちに封じる。
そんな姿勢・・・」


朝日新聞の『美辞麗句』の歪曲の迷路を解き明し、
朝日新聞の呪縛から購読者を解放できるかどうか。
「相棒」杉下右京も、触れたがらないこのタブー。
ひきつづき注目してゆくテーマがここにはあります。

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