映画とライフデザイン

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愛と喝采の日々  シャーリーマクレーン

2009-06-23 17:15:18 | 映画(洋画 89年以前)
シャーリー・マクレーンとアン・バンクロフトの2大女優による女の友情の映画。バレエーダンサーとして当時絶頂だったミハイル・バリシニコフも超絶的なバレエーを見せ、バレエーの場面も充実している。

シャーリーマクレーン
アンバンクロフトは20年前プリマドンナの座を争ったバレエーダンサーであった。シャーリーマクレーンは夫と3人の子供を持ち、ボルチモアに住んでいる。長女のレスリーブラウンは一流のバレリーナを目指している。一方のアンバンクロフトは相変わらずバレリーナとして活躍しているが、年齢的にも限界が来ていて、演出家とも合わないこともある。その二人が再会する。アンはシャーリーの娘を見て、新作のバレエー作品のプリマドンナに推薦する。シャーリー母娘は、ニューヨークに行く。そして娘はバレエーのスターミハイル・バリシニコフと共演することになり、アンからもアドバイスを受けるようになるが、昔のライバルであるシャーリーはどこかアンが気に入らない。。。。。

単に女の友情だけにとどまらないところがすごい。シャーリーとアンはまさに熱演。久々の再会の場面は旧交を深めるだけだったが、次第に熱を帯びてくる。大スター同士ではあまり見られないようなすさまじい葛藤の場面もある。シャーリーはいかにも普通のアメリカの中年の体型で、元プリマドンナには見えない。逆にアンバンクロフトは極度にスマートでいかにもバレリーナだが、ちょっと年とりすぎの印象。この当時で47歳くらいだと思う。英語元題「ターニングポイント」がやはり適切な題名であろう。アンバンクロフトというと何よりも「卒業」のミセスロビンソン役の誘惑の目つきが印象的。ここでも同じようなドキッとする目つきを見せる。

世紀の亡命バレエーダンサーであるミハイル・バリシニコフのダンスが見られるのが、何よりのこの映画の見所であろう。当時彼の亡命は冷戦下のアメリカとソビエトの関係の中で象徴的な存在であった。大学のときの英書購読の時間に、バリシニコフのことを扱った時事英語を読んだ記憶がある。そこではアメリカがかなり強烈な歓迎で彼を迎えたと書いてあった気がする。それにしてもすごい踊りだ。オリンピックの体操競技で超絶的な演技を見るのと同じ印象だ。全盛期の彼の画像を見るだけでも価値のある映画だと思う。

アルトマン監督の「バレエーカンパニー」は登場人物がたくさんいて、意図的に特定のダンサーに絞らない匂いがあった。今回は二人の巨頭に加えて、バレエー場面ではバリシニコフとレスリーブラウンに絞る。この方がわかりやすくて私には良かった。

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